SBI北尾会長 フジHD再建に向け堀江貴文氏に言及「能力生かすことは僕としてはぜひやりたい」

2025年4月17日(木)13時41分 スポーツニッポン

 金融大手SBIホールディングス代表取締役会長兼社長の北尾吉孝氏が17日、都内で会見を行った。フジ・メディア・ホールディングス(HD)の経営改善に向けた見解を示し、05年の「ニッポン放送買収騒動」で当時敵対関係にあった堀江貴文氏について言及した。

 フジテレビの問題を巡っては、米投資ファンドのダルトン・インベストメンツが16日、同局の親会社フジ・メディアHDに12人の社外取締役の選任を求める株主提案を送付したと発表した。ダルトンが選任した新たな取締役候補は12人。当初から名前が挙がっていたSBIホールディングスの北尾吉孝氏を筆頭に、さまざまな経歴の人物を集めた。

 05年にライブドア堀江社長(当時)らがフジの大株主だったニッポン放送を買収しようとした際に、北尾氏は「ホワイトナイト(友好的投資家)」としてフジ側に協力。ニッポン放送が保有するフジ株を借り受け、ライブドアの影響力がフジに及ぶのを阻止した。しかし、フジの一連の騒動を受けて、第三者委の調査結果について「あの時ホワイトナイトをやるべきではなかった」と厳しい見解を示している。

 当時敵対関係にあった堀江氏とは既に“和解”。SBIは22年、堀江氏らが創業したロケット開発ベンチャーに出資した。SNSでは「堀江さんが経営していたら、メディアとネットの完全融合がなされ、進化した高収益会社になっていたと確信する」とその手腕を高く評価していた。

 北尾氏は会見で、「20年前のホワイトナイトになったその時対象が堀江さんだったわけですけど。堀江さんはネットでいろいろ発言されていて、たまたま宇宙のロケットの打ち上げで歴史的和解ということで和解をしておりました」と振り返り、今回の騒動を受け「あの第三者委員会の報告書でつくづく僕は堀江君に悪いことをしたなと。僕の20年前の判断は珍しく外れていた」とした。

 さらに堀江氏について「(名前が)出てくるかなと思ったら出てこなかった」としつつ、「能力も極めて高い。過去いろいろあったことは事実なんですけど、過去のことを引きずることは一切ないですから。あの人の能力を生かすことは僕としてはぜひやりたい」と太鼓判。「今回はダルトンさんが株主提案権を持っているわけですから。僕にはその提案権がないです。なんとも言いようがないけど、会社側が堀江さんもと言うなら反対するつもりもない」と話した。

 北尾氏は1951年生まれ、兵庫県出身。実家は船場の商人。74年に慶大経済学部卒業後、野村証券に入社した。新入社員の多くが営業から始まる中、総合企画室配属のエリートコース。在籍中は英ケンブリッジ大学経済学部へも留学し、78年卒業。95年、孫正義氏に誘われソフトバンクへ。99年ソフトバンク・インベストメント(現SBIホールディングス)社長兼CEOとなった。インターネットを軸にした独自の金融サービスを展開し、“ネット金融の革命児”とも呼ばれる。

スポーツニッポン

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