SBI北尾会長 フジHD改革に意欲「敵対するなら徹底的に勝負」「5%ぐらい買うのはわけないこと」
2025年4月17日(木)15時39分 スポーツニッポン
金融大手SBIホールディングス代表取締役会長兼社長の北尾吉孝氏が17日、会見を都内で行った。フジ・メディア・ホールディングス(HD)の経営改善に向けた見解を示した。
フジテレビの問題を巡っては、米投資ファンドのダルトン・インベストメンツが16日、同局の親会社フジ・メディアHDに12人の社外取締役の選任を求める株主提案を送付したと発表した。ダルトンが選任した新たな取締役候補は12人。当初から名前が挙がっていたSBIホールディングスの北尾吉孝氏を筆頭に、さまざまな経歴の人物を集めた。
北尾氏はフジ・メディアHDの経営改善に向けて、「3つの改革が必要」と訴えた。「意識改革」「人事・組織改革」「ビジネスモデル改革」を挙げ、「世の中の人が大きな変革があると期待感を持てるようにしないとスポンサーシップもついてこないし、他の株主さんも賛意を表明しない」と指摘した。
さらに、「もし敵対するとしたら、私も徹底的に勝負します。それだけははっきりしている。これだけ反省の念もなく、まともな良識に対して対抗しようというなら、いつでも受けて立ちます。5%ぐらい買うのはわけないこと」と述べた。
北尾氏は1951年生まれ、兵庫県出身。実家は船場の商人。74年に慶大経済学部卒業後、野村証券に入社した。新入社員の多くが営業から始まる中、総合企画室配属のエリートコース。在籍中は英ケンブリッジ大学経済学部へも留学し、78年卒業。95年、孫正義氏に誘われソフトバンクへ。99年ソフトバンク・インベストメント(現SBIホールディングス)社長兼CEOとなった。インターネットを軸にした独自の金融サービスを展開し、“ネット金融の革命児”とも呼ばれる。
北尾氏は、2005年にライブドア堀江貴文社長(当時)らがフジの大株主だったニッポン放送を買収しようとした際にフジを救ったホワイトナイト(友好的投資家)となったことで知られ、それが今回敵対する立場に転じた〝20年ぶりの因縁〟が注目されることになりそうだ。