SBI北尾氏 日枝体制を批判「価値や使命が消失」 再建に向け「価値、ビジョン、使命の確立が最も重要」

2025年4月17日(木)14時2分 スポーツニッポン

 金融大手SBIホールディングス代表取締役会長兼社長の北尾吉孝氏が17日、会見を都内で行った。日枝久氏の体制を批判した。

 フジテレビの問題を巡っては、米投資ファンドのダルトン・インベストメンツが16日、同局の親会社フジ・メディアHDに12人の社外取締役の選任を求める株主提案を送付したと発表した。ダルトンが選任した新たな取締役候補は12人。当初から名前が挙がっていたSBIホールディングスの北尾吉孝氏を筆頭に、さまざまな経歴の人物を集めた。

 北尾氏は「フジについても十分に立ち直ることができる」とした上で、「そのために一番大事なのは意識改革です。一番大事なのは経営理念。そしてその理念をベースにしたビジョンがないといけない」と断言した。

 経済学者のピーター・ドラッカーの言葉を引用しながら、「社会的な正当性の確立。価値、使命、ビジョンの確立」の重要性を説き、「価値とか使命とかが日枝氏の40年以上にわたる政権の中で消失していると言わざるを得ない」と日枝体制を批判。「価値、ビジョン、使命の確立こそ最も重要である。FMHにとっても正しい倫理的な価値観をベースにした新たな企業文化を創造する。これが必須だと思っています」とした。

 北尾氏は1951年生まれ、兵庫県出身。実家は船場の商人。74年に慶大経済学部卒業後、野村証券に入社した。新入社員の多くが営業から始まる中、総合企画室配属のエリートコース。在籍中は英ケンブリッジ大学経済学部へも留学し、78年卒業。95年、孫正義氏に誘われソフトバンクへ。99年ソフトバンク・インベストメント(現SBIホールディングス)社長兼CEOとなった。インターネットを軸にした独自の金融サービスを展開し、“ネット金融の革命児”とも呼ばれる。

 北尾氏は、2005年にライブドア堀江貴文社長(当時)らがフジの大株主だったニッポン放送を買収しようとした際にフジを救ったホワイトナイト(友好的投資家)となったことで知られ、それが今回敵対する立場に転じた“20年ぶりの因縁”が注目されることになりそうだ。

スポーツニッポン

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