フジ「サン!シャイン」 久々に自局の不適切事案を報じる、これまで被害者コメントなどは報じず
2025年4月18日(金)8時45分 スポーツニッポン
フジテレビの新情報番組「サン!シャイン」(月〜金曜前8・14)が18日に放送され、“久々”に中居正広氏の性暴力に端を発するフジテレビ問題に関して報じた。
オープニングトーク後、約9分間にわたって金融大手SBIホールディングス代表取締役会長兼社長の北尾吉孝氏が17日、都内で会見し、フジ・メディア・ホールディングス(HD)に対し「敵対するなら徹底的に勝負する」などと厳しい言葉で経営改革を迫ったことなどを伝えた。
北尾氏は、フジHDの株主である米投資ファンドのダルトン・インベストメンツが社外取締役への起用を求めている12人のうちの1人。改革案の柱は意識、人事・組織、ビジネスモデルの3点で、北尾氏は「手荒なことはしたくない」としながらも「反省もなく、まともな良識に対抗するなら、いつでも受けて立つ。(株を)5%くらい買うのはわけない」と威圧した。フジHDが発表済みの経営陣の選任案も「不十分」と批判。同社が「物言う株主」であるダルトンと協議して人選を再考すべきだと主張した。
一方、フジHDは17日、中居正広氏の性暴力に端を発する問題で、6月に予定されている株主総会に向け「企業価値の向上のためのより適切な取締役構成について検討を進めている」との声明を出した。フジHDの金光修社長は同日、北尾氏が示した経営改革の提案について「敵対する立場ではなく、検討し、我々の考え方をまとめていきたい」と述べ、北尾氏側と協議する意向を明らかにした。北尾氏が「不十分」と指摘するフジHDの経営陣の選任案について、金光氏は「最終ではない。さらに改定していく」とした。6月に予定されている株主総会に向け「速やかに決めて発表したい」と話した。
「大人たちがニュースの喜怒哀楽を共有するニュース情報番組」がコンセプトの「サン!シャイン」では、これまで中居氏の性暴力に端を発するフジテレビの問題で被害女性が代理人弁護士を通じて公表したコメントや、民放連がフジの対応には「人権意識とコンプライアンスに著しく欠けるところがあった」としてフジを厳重注意したことなどを他局の情報番組が報じる中、3日連続で全く報じないなどしてきたが、久々に自局の不適切事案について取り上げた。