3度繰り返される「2組の男女のディナータイム」 それぞれの結末は……

4月19日(金)17時0分 文春オンライン

 ヤスミナ・レザの『LIFE LIFE LIFE』が公演中だ。若手の宇宙物理学研究者アンリ(稲垣吾郎)と妻ソニヤ(ともさかりえ)が子供を寝かせながら普段のように夜を過ごしていると、そこに夫の上司夫妻ユベールとイネス(段田安則大竹しのぶ)が夕食会の客として予期せぬ来訪。時間が過ぎていくと四人の関係が悪化して、状況は破局を迎える。これが三度演じられる。状況は同じでも会話の内容は微妙に異なっていて、二度目ではアンリは最初程には敗北者ではない。三度目では、雰囲気は和らぎ、ユベールはソニヤを口説いている。


 ヤスミナ・レザの作品では、普通の何気ない会話が登場人物の心理の綾を微妙にあぶり出し、心の深淵を覗かせる。四人の俳優の組み合わせは〇六年の『ヴァージニア・ウルフなんかこわくない?』以来の十三年振り。それにしても、宇宙的視点は人間の実存を感じさせる。


ツイッター、 @GashuYuuki もご覧ください。



INFORMATION


シス・カンパニー『LIFE LIFE LIFE 〜人生の3つのヴァージョン〜』

ヤスミナ・レザ作、ケラリーノ・サンドロヴィッチ上演台本・演出

〜4月30日、東京・Bunkamuraシアターコクーン

http://www.siscompany.com/life/




(結城 雅秀/週刊文春 2019年4月25日号)

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