中村橋之助「成駒屋一門の力を」5月に浅草で自主公演開催 福之助、歌之介も飛躍誓う
2025年4月19日(土)4時31分 スポーツニッポン
歌舞伎俳優の中村橋之助(29)、福之助(27)、歌之助(23)の3兄弟が、5月1、2日に東京・浅草公会堂で自主公演「第三回 神谷町小歌舞伎」を開く。東京・神谷町で稽古に励む頭上には「役に慣れることは役者として行儀が悪いこと」と説いた祖父の写真が、奮闘を見守るなか、常に新たな気持ちで役に挑む。
3度目の自主公演は父芝翫(59)の弟子らと「弥生の花浅草祭」などを披露。「義経千本桜」の「川連法眼館の場」では歌之助が、佐藤忠信と源九郎狐の2役。福之助が源義経、橋之助が初役の静御前を務める。
「猿翁のおじさまの四の切に憧れていた」という歌之助は、宙乗りがある澤瀉屋(おもだかや)型で臨む。心拍数が上がっても思いを伝えられるよう「公園でダッシュし、セリフを毎日100回くらい繰り返しています」と苦心している。親を思うキツネのしぐさは、愛犬メンマを見て研究する。
4歳で初舞台を踏んだ橋之助は当時「宇宙で歌舞伎をする」と願った。宇宙旅行が夢物語でなくなった今「成駒屋一門の力を上げ、波に乗っていきたい」と息巻く。来年は親子4人で浅草で襲名して10年の節目。福之助は「兄が座頭を務めた新春浅草歌舞伎に3人で出演したい」と飛躍を誓った。(西村 綾乃)