伊藤叡王 昨年藤井王将に初勝利の地で1勝目 叡王戦第2局で斎藤八段に勝利しタイ 後手相掛かりは・83

2025年4月19日(土)20時21分 スポーツニッポン

 ◇第10期叡王戦第2局(2025年4月19日 石川県加賀市「アパリゾート佳水郷」)

 伊藤匠叡王(22)に斎藤慎太郎八段(31)が挑む第10期叡王戦5番勝負は19日、石川県加賀市「アパリゾート佳水郷」で第2局が指され、後手・伊藤が120手で勝利して対戦成績を1勝1敗のタイに戻した。4時間の持ち時間をお互い使い切って第1局に続く両者秒読みへ突入する熱戦だった。

 斎藤の先勝で迎え、戦型は先手・斎藤の相掛かり。飛先の歩を突き合った5手目、斎藤が角頭を守るために左金を上がって確定した。

 伊藤は負けると早くも後がなくなる。その事前準備に注目が集まる中、斎藤の戦型選択を受け入れた。伊藤は後手での相掛かりが過去15勝3敗、・833と高勝率を誇っていた。

 両者中住まいに構え、斎藤が49手目、左桂を9筋に跳ねる「端桂」を見せた。5段目に跳ねての桂交換から戦いが始まり62手目、伊藤が盤面中央に桂を打って銀取り。ペースを握ると、駒損をいとわず角桂交換へ踏み切って攻めを加速させて押し切った。

 伊藤は同学年の藤井聡太王将(22)=7冠=の全8冠独占を3勝2敗で崩した昨年、当地での同じ第2局でシリーズ初勝利した。加えて、初対戦からの対藤井戦の連敗を11でストップ。藤井が継続したタイトル戦連勝16も止めた。

 大山康晴十五世名人の歴代最多17に62年ぶりに並ぶことを許さなかった。伊藤はこの1勝で勢いに乗り第3局、第5局も勝利して奪取。当地との好相性を2年連続で示した。

 昼食メニューは伊藤が「アパ社長カレー能登豚ロールカツと春野菜」、斎藤は「福井二段重 越後かに飯と海鮮ちらし」。第3局は5月4日、名古屋市の料亭「か茂免」で指される。

スポーツニッポン

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