池田エライザが写真集『pinturita』の撮影地・スペインで見つけた新境地「私が本当に思う『カッコいい』と、なろうとしている『カッコいい』は違うんじゃないかなって思ったんです」

4月20日(土)12時0分 週プレNEWS

この馬が写真集のタイトルにもなったpinturita(ピントゥリータ)
この馬が写真集のタイトルにもなったpinturita(ピントゥリータ)

デビュー10周年を記念した写真集『pinturita』を5月31日に発売予定の女優・池田エライザが『週刊プレイボーイ18・19合併号』(4月22日発売)の表紙&巻頭グラビアに登場。

「自身のルーツを辿る旅」をテーマにスペインを訪れた彼女がそこで見たものとは? 自身の葛藤を赤裸々に告白した貴重なロングインタビュー。

■ちょっとした心遣いが人をハッピーにさせる

——初めてのスペインでのロケはどんな印象でしたか?

池田 私は母がスペイン系フィリピン人ということもあって、ずっと行ってみたかったんですけど、意外と知識がなかったんです。だけどいざ行ってみたら不思議なくらいすごくなじみがよくて。そこにいる人も、街も、時間の流れ方も本当に心地よかったです。

すごく現代的な部分と、昔からあるものを大切にしている部分の両方があって。夢の国、おとぎ話の国みたいなイメージが少しあったんですけど、やっぱり同じように時代が進んでるんだな、みたいなことは感じました。

——主にバルセロナとカタルーニャ地方の小さな街々での撮影でしたが、一番印象的だったのは?

池田 う〜ん、全部(笑)。ダリの街(フィゲラス)もすごくすてきだったし、カダケスには本物か偽物かわからないけどバンクシーの絵があったりもして。フランスも近いから、フランス語とスペイン語を話す人が混在していて、言葉だけじゃなくて、いろいろなものが交ざっていて、そういうところもすごく好きでした。

毎晩、食事もおいしくて、中世の村、ベサルでしたか、あそこのパンコントマテ(パンにニンニクと完熟トマトをすりつけ、オリーブオイルと塩を振りかけたカタルーニャ地方の料理)は最高でしたね。

——今回は「自身のルーツを辿る旅」がテーマでしたが、行く土地土地で、何か特別に感じる部分はありましたか?

池田 特に人から感じる部分が大きくて、スペインで出会った人たちは本当に人間が好きなんだなって思いました。ちゃんと心と心を通い合わせて会話をしたり、乾杯をするときは必ずひとりひとりの目を見たりとか。そういうものに触れて、すごく自分の凝り固まった部分がほぐされた感じがしました。市場のコーヒーショップのおじさまがすごくかわいらしくて。

あれはDVDに入っているんですかね? コーヒーが出てきて、私が「グラシアス」って言ったらウインクしてくるんです。で、お返しをしたらすごく照れた様子を見せてくれて。

——あのおじさま、今号の付録DVDにも登場してます。

池田 そういうちょっとした心遣いで一緒に時間を共有している人がハッピーになれるんだったら、私もそういう選択をしていきたいなって思いました。恥ずかしい感情とか、プライドってもちろん必要なときもあるとは思うんですけど、豊かな日々を過ごす上では、あんまりいらないんじゃないかなって。

——特に日本人はそういうのが苦手ですからね。

池田 私も照れ性なんで、ファンの方から「かわいいですね」って言われたら「いやいや、全然そんなことないです。皆さんもかわいいですよ」って恐縮しちゃうんです。それは私なりの「ありがとう」なんですけど、それならもっとオープンに「ありがとう、うれしい」というほうを伝えていきたいなって。そんなことを感じられる出会いができたことは、すごくうれしかったですね。

■今の自分が出せるものは出し切った

——今回の写真集はこれまでのイメージを覆すというか、いい意味で「こんな池田エライザ見たことない!」と驚くファンも多いと思います。

池田 現地の街と人と空気と、そういうものに身を任せながら写真を撮ってもらえたので、今まで見せたことがないぐらい素の部分というか、そういう部分も見せられた撮影になったのかなって思いました。

——衣装として持ってきてくれた私服のサイケデリックなワンピースではしゃぐエライザさんはすごく新鮮でした。

池田 自分が殻を破ったらどういう格好をするんだろうって考えると、たぶんそれって自分のクローゼットに眠ってる服がそういうことですよね。「日々女優っぽくありたいな。じゃあ、こういう清楚(せいそ)な服装にしなきゃいけないのかな」と思いつつも、それとは真逆で「本当はこういう服も着てみたいんだけど、派手だと思われちゃうかなぁ......」みたいな、そういう変な葛藤を含んでる服がちょうど家にあったんです。

その葛藤が全部、柄に出てるんですけどね(笑)。これはずっとクローゼットのベンチ要員だったんですけど、そのコを思い切って今回、スペインでバッターボックスに立たせたら、やっぱり面白かったです。心からはしゃげる服でした。

——本当にはしゃいでいたもんね(笑)。また、白馬の「ピントゥリータ」とのシーンも幻想的でかわいかったです。この「ピントゥリータ」は今回の写真のタイトルにもなったほどで、かなりのお気に入りでしたね。

池田 ピントゥリータは本当にかわいすぎて、いまだにロスですね。会えなくて寂しいです。何がすごいって、じっとこちらの目を見て、私の様子や考えをくみ取ろうとしている感じがするんですよね。「この人、危険じゃないかな」とか「何、考えているんだろう?」って。

その上でお互いが信頼し合って、最終的に彼女に乗れたことはすごくすてきだったし、純度の高い時間だと思いました。私もいわゆる乗馬にハマってる系の女優になりそうです(笑)。

——今年でデビュー10周年。そして意外にも今回が初めての写真集ですが、「写真集」っていうとどんなイメージがありましたか?

池田 写真集は満を持して出版させていただくものだと思っていました。そもそも私なんておこがましいってずっと思っていたし、「需要があるのかしら」とか。でも、ファンの人たちが満を持して出したものだけを見たいのかなっいうと、必ずしもそうじゃないのかも、と思ったんです。私も皆さんの前に立つときはプロでいようって思うんですけど、そうじゃない部分、もがいたり、悩んだり、抱えているものだったり......もしかしたら、そういう部分を唯一、ちゃんと見ていただける機会が写真集なのかなって。

だから、弱い部分も出しつつ、22歳の今しか撮ることのできないものというか、今の自分が出せるものは出し切ったと思います。たぶん、10年後くらいにちょっと恥ずかしくなると思いますけど(笑)。

——撮影中には涙を流す場面もあったけど、あのときはどんな心境だったのかな?

池田 私、ある種の完璧主義みたいなところがずっとあって。でも、それは本当の完璧じゃなくて、人に見られるときだけ完璧でいたいっていう、すごく厚みのない完璧主義だと自分では思うんです。「大丈夫です、私はやれます」って言っちゃうんですけど、本当は意地を張っているだけだったり、言いたいことはもっと別にあったり、そういうことに今回初めて向き合った気がして。

19歳からお芝居を始めて、猪突猛進じゃないですけど意地を張ってないと進んでいけない部分もあって。根拠のない自信と意地とガッツを原動力にもがいてきたけど、そういえば私、立ち止まったことないなって思って。あのときはそんなことを考えていたら......また思い出してきたんで(涙)、ティッシュくださーい(笑)。

——今回、ちょっと立ち止まってみて、気持ちの変化や、新たに見えたものはある?

池田 カッコいいエライザでいたいなってずっと思っていたんですけど、でも私の「カッコいい」ってなんだろう?って。今までそこをちゃんと考えたことがなくて。私が本当に思う「カッコいい」って、たぶん私が今、なろうとしているカッコいいとは違うんじゃないかなって。もっと自分の弱い部分を知っていて、それをうまく飼い慣らしてあげたり、たまに向き合ってすごく大切にしてあげたりとか......そういう威張(いば)ってない......そんな女性が「カッコいい」んじゃないかって。

なのにまだ鎧(よろい)を着ようとしている自分がいて、それがすごく悔しかったんです。「私のこと知ってください、今の私です」って提出する写真集なのに、それじゃあ見てくれる方に嘘をついているような気がしてしまって。でも長年、そうしてきちゃってるから、鎧の脱ぎ方がわからなくて立ち止まったりもしちゃったんですけど、でも今回はそういう過程も読者の方に見てもらいたいなと思ってます。

——またひとつ、殻が破れたんじゃない?

池田 破れたかな? また、鎧を着ようとしたら叱ってほしいなと思います。でも今回、自分の中ですごく誇らしいなと思えたのは、愛情を持ってものづくりができたことです。それと自分に携わってくれてる人たちをすごくいとおしく思えたことも。なんかそういう大人というか23歳になれたことは初めて自分のことをちゃんとホメてあげたいなって思いました。

——最後に、デビュー10周年を迎えてまた新たなスタートを切る池田エライザさんの抱負を教えてください。

池田 この10年は1回人生をやり切ったかのような充実ぶりで、これを次の10年でもう1回やれると思うと楽しみで仕方ないです。周りの方に「ありがとう」って感謝して、自分も停滞しないように更新していきたいと思ってます。どうか、これからもよろしくお願いします。

●池田エライザ(いけだ・えらいざ)
1996年4月16日生まれ福岡県出身 身長169㎝○コカ・コーラ「Coke ON」、TSUTAYA、明治「ヨーグルトドルチェ とろけると」などのCMに出演中。出演映画『賭ケグルイ』が5月3日(金・祝)より全国公開予定。主演映画『貞子』が5月24日(金)より全国公開予定。蜷川実花監督作品のNetflixオリジナルドラマ『Followers』の公開を来年に控える。また、2020年公開予定の初監督映画も製作中。公式Twitter【@elaiza_ikd】公式Instagram【@elaiza_ikd】

■ファースト写真集『pinturita』(集英社)
撮影/桑島智輝
5月31日(金)発売予定。B5判・128ページ。定価:2200円+税 

取材・文/西山麻美

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