「こういう使い方されるようになるとは」 ゲーム作曲家、代表作「逆転裁判」の意外な活用法にビックリ

2025年4月21日(月)16時20分 J-CASTニュース

ゲーム音楽作曲家の杉森雅和さんが2025年4月20日、自身の代表作「逆転裁判」の思わぬ活用法に反応した。

「推論力ってやつが人間の強みなのか」

杉森さんは、「逆転裁判」「ビューティフルジョー」などのゲームミュージックを手がけた作曲家だ。99年から03年までカプコンに所属しており、現在はMUSE SOUNDの代表取締役をつとめている。

生成型AI(人工知能)の進化が目覚ましい昨今、ネット上で注目を集めているのが「AIの能力をゲームで測る」という試みだ。Googleの「Gemini」、OpenAIの「o1-2024-12-17」、Anthropicの「Claude」など複数の生成AIに人気法廷バトルアドベンチャー「逆転裁判」をプレーさせ、その性能を評価するという。

「逆転裁判」は、プレイヤーが弁護士としてキャラクターと会話し、現場を調査して証拠を集め、無実の被告人を救うゲームだ。この特徴を活かし、AIの推論力や対話力を測ろうというわけだ。

「AIの真の推論能力を測るには『逆転裁判』をプレイさせればいいという素晴らしい発想」としてXに投稿された動画は約5000回リポスト(拡散)され、1.3万を超える「いいね」が寄せられている。

杉森さんはこの投稿を引用し、「何と言うか、25年前に死ぬ思いしながら作ったゲームがこういう使い方されるようになるとは思わなかったよw しかも海外でw」と驚きをあらわにした。

「にしても1章でAIが詰まるの面白い。特に1章の難易度はめっちゃ巧さん(編注:企画・脚本などを担当した巧舟さん)と三上さん(編注:製作総指揮を務めた三上真司さん)が拘られた部分」と明かし、「人間には簡単なはずなんよw その推論力ってやつが人間の強みなのか」としみじみとつづっている。

「やっぱ僕ら人間はAIに負けないと思う」

続く投稿では、同じくカプコンのミステリーゲームの名作「Ghost Trick(ゴースト トリック)」の名前を挙げ、「Ghost Trickなんかも推論力求められると思うし、他にもいっぱいそういうゲームはありますよね」とした杉森さん。

「近代以降、人類の進化はテクノロジーの進化のはず。そこにゲームが関われる可能性は面白い。正式に連携して頑張って欲しいなぁ」としつつ、「......と思うと同時に、やっぱ僕ら人間はAIに負けないと思う」とつづった。

「※個々の『作業』を除くw 作業では勝てないと思うのでむしろ人間の役割は思考......、ディレクションになるのかな」としている。

「まさか"人間の強みの証明"として使われるとは...!」

杉森さんは、自身に寄せられたリプライにも反応している。

「AIの場合 正解をカンニング済で 突きつけるタイミングとか順番とかを考えずに もっと先での正解の証拠とか突きつけそうですよね」との指摘には、「確かにAIの思考は思考しているフリ(膨大な情報処理で結論を導いているだけ)なので、順番やタイミングまで情報に入っていないとミスりそうですね!」と共感。その上で、「やっぱ人間はAIを使う側でないとって思います。使われる側に立っちゃうときっと世界が滅ぶw」と危機感も示している。

「まさか"人間の強みの証明"として使われるとは...! 作り手としては、想像もしなかった形で未来に届いてて感動しますね」との声には、「本当に......! 言われてみればなるほどって感じですけど、『思考』『推論』『決断』こそ人間の武器だと、逆転裁判で見せられるとは思いませんでしたw」と改めて驚きをつづった。

J-CASTニュース

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