桑田佳祐 かつて「潮時じゃないけど」サザンのピンチを救った最大のヒット曲とは「鼓舞するというか...」
2025年4月21日(月)17時33分 スポーツニッポン
サザンオールスターズの桑田佳祐(69)が20日放送のTBS系「日曜日の初耳学」(後10・25)にVTR出演。最大のヒット曲について語った。
時代を彩る数々の名曲を生み出してきたサザンオールスターズだが、1990年代後半には、桑田の頭に「引き際」という言葉がよぎったことがあったという。
「あの時代ちょうど、J−POP自体も出せば売れてる、CDが売れてる時代だったんですけれども、逆にちょっと我々は、売り上げが落ちてたりしましたよ」と桑田。「あの当時、小室(哲哉)君とか、安室(奈美恵)ちゃんとか、宇多田(ヒカル)さんとかいらっしゃいましたけど、ああいう人たち並みにはサザン売れなくなってたと思うんですよ。まあこれはしようがないなと思ったんですけど」と続けた。
1999年に発売した「イエローマン〜星の王子様〜」のCD売り上げは8万枚だったと言い、「いよいよやっぱり我々も、潮時じゃないけど。そんなふうにも思ったんですよね」と回顧した。
しかしサザンオールスターズ、桑田佳祐はこれで終わらなかった。次のシングル「TSUNAMI」が起死回生の一手にして、最大のヒット曲となった。
2000年に発売したこの楽曲はバラエティー番組の恋愛リアリティー企画のテーマソングとして生み出され、日本のロックバンド史上最多の293万枚を売り上げ、これは現在も破られていない大記録だ。
「それがなければ、おそらく、逆に我々は今ここにはいなかったと思うんですよね」と断言。「もう下り坂だねって当然のように思っていたんですけど、タイアップをいただいて。あの曲もね、ネガティブに落ち込んで、そこから引っ張り上げてもらったというか。だから我々としてもそんなにね、売れるだろうとかそういう気持ちは全然なくて、たまたまできた曲なんですよね」と振り返った。
「ピンチだと思った時にやっぱり、いい場合はありますよね。自分をちょっと鼓舞するというか、このピンチの状況の中でね、負けないぞってひそかに思うことが、それがまた音楽のいいところかもしれませんけど」としみじみと話した。
桑田は13日の放送で「いとしのエリー」や「真夏の果実」が当時ネガティブな心情を抱えていた中で生まれたと話していたが、名曲「TSUNAMI」も潮時かもしれないというとまで思い詰めた、つらく切ない気持ちから生まれたものだった。