コンビニが子育てママ支援 主婦にとってもメリット大

4月22日(日)16時0分 NEWSポストセブン

ローソンに続きセブン−イレブンも保育園を設置(撮影/大塚恭義)

写真を拡大

 4月11日、厚生労働省は全国の認可保育施設に入れない待機児童を5万5433人と発表した。3年連続での増加となった。こんな状況にセブン−イレブンは立ち上がった。店舗併設型の保育園『セブンなないろ保育園』を開園したのだ。現在は『大田区池上8丁目店』と『広島中広3丁目店』の2店舗のみ。対象年齢は0〜2才で、月〜土曜日の7〜20時まで開園している。セブン-イレブンで働く従業員やパートタイマーの子供に加え、地域に住む子供たちも受け入れてくれるという。


 キャリアカウンセラー・島谷美奈子氏は、セブン−イレブンが保育園を設置した背景について、こう語る。


「かつて若者が中心だったコンビニの客層も、高齢者など、年齢層が広がっています。主婦は子育てや介護などの経験から、さまざまな年代のお客様へきめ細かい対応ができる。また近年はコンビニで働く外国人が急増。コミュニケーション能力の高い主婦は、彼らが日本文化に馴染む指導役にもなれる。


 主婦が働くことで、お店のサービスが向上するわけです。しかし、主婦は“子供を預けられないから”と働くことを諦めてしまうケースも多い。そうした人材を逃がさないために、セブン−イレブンは店舗併設の保育園を始めたのでしょう」


 こうした取り組みはセブン−イレブンだけではない。ローソンも2014年7月、セブン−イレブンに先駆けて、東京都品川区にある本社ビル内に『ハッピーローソン保育園』を開園している。コンビニ評論家の渡辺広明氏が解説する。


「『ハッピーローソン保育園』は子育てをしながら勤務するローソングループ社員のための保育施設です。保育園に空きがなく、なかなか復職できずにいた社員や、育児休職後に早期復職して働き続けたい社員が利用しています。この保育園のお陰もあってか、ローソン社員の育児休職からの復職率は100%に近い」


 今年3月、北海道・札幌でローソン関係者が立ち上げた『みるく保育園』が話題だ。


「8店舗のローソンを運営しているオーナーさんが開設しました。コンビニに併設したものではなく、閉店したローソンの物件を利用して、営業しています。定員は19人。そのうち12人が運営するローソン店舗で働くパートさんのお子さんのようです」(前出・渡辺氏)


 保育料は1か月3万5900円。プラス1000円で、情操教育に有効なリズム体操のリトミックを受けることもできるという。


 大手3社のもう1つ、ファミリーマートは「保育所の設立に関しては現在検討中」(ユニー・ファミリーマートホールディングス広報・寺崎将人氏)という。


 だが、ファミマは澤田貴司社長の大号令のもと、主婦層の採用を強化中だ。



「主婦パートのかたはコミュニケーション能力が高いので、固定客の心を掴んだり、スタッフの人間関係を円滑に回すのが上手。店長と若いスタッフのパイプ役になってくれるかたもいます。お店にとって主婦のスタッフさんは“宝物”なんです」(前出・寺崎氏)


 そうした能力に注目した澤田社長は主婦パートの活躍の場を広げるために新たな手段に打って出た。


「主婦スタッフを10万人に増やすべく、彼女たちの魅力を伝えるパンフレットを全店に配布して採用を促しました。また、弊社ホームページ内に、主婦専用の採用ページを開設して、週1〜2日、1日4時間以内といった短時間シフトにも対応できるようにしました。


 さらにパートのかたでも能力に応じて『マスター』や『トレーナー』と資格がレベルアップするシステムがありますが、昨年から一定の条件を満たせば社員登用へと繋がっていく制度を整えました」(前出・寺崎氏)


 コンビニが主婦を必要とする一方で、主婦にとってもコンビニは“最高の職場”となりうる可能性が高い。


「全国5万5000店舗といわれるコンビニは、たいてい自宅から自転車で通える距離にあります。そのため、子育ての合間など、ごく短時間の働き方に対応しやすい。さらに昨今は子育てママに優しい店舗が増えている。コンビニでの仕事は主婦にとってメリットは大きい」(前出・渡辺氏)


◆政府も働くママ支援を推進


 政府も“働くママ”支援を急ぐ。昨年12月には、企業が従業員や地域の子供を預かる「企業主導型保育園」の受け皿の目標人数を7万人から9万人に増やしている。


「今後はコンビニだけでなく、流通業や福祉などさまざまな分野で同様の動きがでてくると思われます」(前出・島谷氏)


 実際、牛丼チェーンの『すき家』などを展開するゼンショーホールディングスは2015年9月オープンの『かがやき保育園つくば(茨城県つくば市)』を皮切りに、現在4店舗の保育園を運営している。ゼンショーグループに勤務する正社員、パートの子供が対象だ。


 月額の利用料は5000〜1万円(利用日数によって異なる)で、「一時預かり」は1時間100円で利用できる。


「5月には5つ目の保育園を水戸市内にオープンする予定です。評判は上々で、特に預かり時間の変更などに、柔軟に対応することが喜ばれているようです」(同社広報)


※女性セブン2018年5月3日号

NEWSポストセブン

「コンビニ」をもっと詳しく

「コンビニ」のニュース

トピックス

BIGLOBE
トップへ