40歳の頃、ウォーキング中に「歩きすぎると膝を悪くする」と声を掛けてきた60代後半のご近所さん。「あなたとは一緒にしないで!」と思っていたらなんと…
2025年4月23日(水)12時30分 婦人公論.jp
ウォーキング中に彼女が、「歩きすぎると膝を悪くするわよ」と…(写真:stock.adobe.com)
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今にして思えば
40歳の頃、新興住宅地に越してきて、民生委員をしているご近所の女性と知り合いました。60代後半で一人暮らしの彼女は、私が日課のウォーキングをする時によく家の近くに立っていて、挨拶を交わすようになったのです。
ある日、ウォーキング中に彼女が、「歩きすぎると膝を悪くするわよ」と話しかけてきました。まだまだ若いのだから、あなたとは一緒にしないで! とムッとしつつも、笑顔で会釈。
別の日には立ち話になり、「テーブル席が苦手なの。ずっと椅子に座っていると膝が痛くなるし、物を落とした時に拾うのがしんどくて」と話します。膝が痛いのなら、椅子のほうが楽では? と思いつつ、精一杯愛想よく相槌を打っていました。
その彼女は70代前半で病気により逝去。やがて私は50代に入り、膝痛で整形外科のお世話になり始めました。原因はなんと歩きすぎ。また、椅子に長時間座っていると膝が痛むようになり、物を拾うのがしんどくてたまりません。全部、彼女が言った通りになったのです。
その方は70代でしたが、私は50代にしてこのありさま。こんなことなら、もっと彼女の言葉に素直に耳を傾けていればよかったな、と激しく後悔しています。
よく、時代が違うから高齢者とは話が合わない、と言う若者がいると聞きますが、私もその一人でした。これからは、世代の違いを意識しつつも、ありがたく話を聞こうと思います。
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