方言はモテ要素 茨城の“ぺ”山形の“のぅ”はかわいい印象に

4月24日(月)7時0分 NEWSポストセブン

有村架純の「ごじゃっぺが」で人気急上昇

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『あまちゃん』の「じぇじぇじぇ」は岩手県。『花子とアン』の「てっ!」は山梨県——朝ドラヒロインが繰り出す、そんな素朴でどこか懐かしい方言は、これまで何度も話題になってきた。そして今回も——。


 放送中のNHK連続テレビ小説『ひよっこ』で有村架純(24才)演じるヒロイン・谷田部みね子がしゃべるのは茨城弁。「ごじゃっぺが!」(いい加減だなぁ)など、ごく自然になまる有村に「かわいい!」と賞賛の声が集まっているのだ。


 方言といえば、かつては田舎丸出しで恥ずかしいものという見方をする時代があった。地方から上京した人の中には、標準語を話しながらもついついなまりが出ると、バカにされて笑われた、という経験を持つ人も少なくないだろう。もっとも大阪弁や京都弁など、自分こそ標準語だと思っている人には無関係ではあるが…。


 いずれにしても、かつてのそんな認識がここ数年で大きく変わってきている。2010年に美少女×方言をフィーチャーしたバラエティー『方言彼女。』は当初テレビ埼玉で放送されたものの、たちまち人気となり、全国で放送されることとなった。


 その背景には近年、地方創生など、地方を大事にする動きが社会に広まり、地域性を重要視する動きが高まっていることも無関係ではない。


 例えば、2013年に全国で初めて方言を使って『富山きときと空港』という愛称をつけた富山空港。“きときと”は富山弁で“新鮮な”といった意味だそうで、寒ブリなど富山が誇る新鮮な海の幸を県外へPRする意図が込められているのだという。


 東京女子大学現代教養学部教授で『出身地(イナカ)がわかる方言』(幻冬舎刊)の著者・篠崎晃一さんが言う。


「方言は、地域社会の人間にとっては普通の生活語でありながら、その言葉に劣等感を持つ時代もかつてはありました。ですが、時代と共に価値観が変わり、今は自分のアイデンティティーであり、地域の文化だとプラス思考に変わってきている。他の地域にはない独自色を持つ言葉として、価値が高まっているんです。人気のある俳優や芸人が方言を使うことで、使ってみたくなる若者も少なくありません」


 有村が朝ドラで話している茨城弁には「っぺ」が語尾につくが、そうした音感の雰囲気にも方言の魅力が宿っていると篠崎さんは明かす。



「茨城弁の“っぺ”はP音。パ行の音は幼児語でもたくさん出てきて、音感としてかわいいイメージがあります。同じように語尾についても、“ベ”よりは、“ぺ”の方がかわいい印象を受けますよね。だから耳にも心地がいい。山形の庄内地方には、北前船の影響で京都の言葉が入ってきているので、語尾に“のぅ”をつけるんです。“○○だのぅ”って、“だ”で終わらないことでやわらかい印象を与えて、語尾がふんわり伸びるのでゆったりと耳に響きます」


 前出の篠崎さんは、「自分とは違った話し方をしていると、そこに惹かれる原理がある」と指摘する。


「『あれ、あの人が話している言葉は平凡じゃないな』と、自然に意識が向いていくのです。ゆったり、やわらかなイントネーションの方言に癒されると感じる人が多いのも事実。


 容姿で目立つ人もいれば、話し方で目立つ人もいるということ。聞き慣れない方言を使うことは、“モテ”要素にもつながると思います」


 それだけじゃない。時にはささくれ立つ相手の心をなだめ、やさしく癒す。嫁姑関係や夫婦関係、時にはビジネスシーンでも方言がパワーを発揮することもある。


「謝っても通じない時に、普段とは違った関西弁で『かんにん』と言うと打ち解けるとか、そういう効果はあると思います。


 夫や姑相手でも、ありきたりな表現だと関係が改善しないけど、ちょっと方言を入れてみると、『えっ』と不意を突かれる。そこでコミュニケーションが再開する期待は大いにあります。関係修復のきっかけとして、方言を使うのはオススメです」(篠崎さん)


 営業でも、初対面の相手との会話のきっかけに出身地の話題を切り出すのは、非常に有効だ。


「同郷だとわかると親近感から話が膨らんだり、距離が縮んだりもしますから、商談が進むことも多く、方言はかなり効くそうです。主婦であればママ友との会話でも、方言トークは仲よくなるきっかけになるはずですよ」(篠崎さん)


※女性セブン2017年5月4日号

NEWSポストセブン

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