河野太郎氏「さすがに厚労省許せんなと思っている」 年金の所得代替率の「うそ」指摘「おかしいよねと」
2025年4月24日(木)22時16分 スポーツニッポン
自民党の河野太郎前デジタル相(62)が24日放送のBS11「報道ライブ インサイドOUT」(月〜金曜後9・00)に出演。年金制度改革について持論を語った。
河野氏は現在の年金制度について「極めて複雑怪奇で理解をしていただいている国民の皆さまはほとんどいらっしゃらない」とし、「理解できないものは納得できない、納得しないものを信頼してくれと言っても無理ですから。分かりやすく理解をしていただけるものにそろそろ変えていかないと」と抜本的な改革の必要性を口に。そして「参院選の争点化というより100年先を考えなくてはいけない」と話し、厚生労働省ではなく「政治の場でどうするという議論をしないとダメ」と語った。
「今、国民年金の年金保険料を満額払っている人は本来払うべき人の48%しかいない。つまり半分以上は(満額の)保険料を払っていない」とし、「今の国民年金は払った保険料に応じて年金がもらえることになっているから、基礎年金のマクロスライドが長く…と言うけれど、半分の人は満額もらえない状況の中で、その人たちをどうするのか」が問題となってくると指摘。さらにモデル世帯は会社員の夫と専業主婦の妻だが、「これから先、単身の高齢女性、特に未婚や離別された方は貧困率が上がって5割近くなるだろうと言われている。その問題の解決をどうするのというのを置き去りにして、マクロ経済スライドの期間を厚生年金と国民年金で一致しましょうみたいなことを言っても意味ないと思っている」と語った。
現役世代の平均手取り収入に対する年金受給額の割合「所得代替率」は2024年度は61.2%だが、「全然うそ」と河野氏。「ここだけはさすがに厚労省許せんなと思っているのは、分母は夫の手取り収入で分子は夫と妻の名目の年金なんですね。だから分母はなるべく小さくしてしかも1人分、分子は名目でしかも2人分、おかしいよねと」と説明。「所得代替率は世界共通の指標だが、どこの国でも分母が1人の名目なら分子も1人の名目、当たり前ですよね。これでいくと日本はOECD(経済協力開発機構)38カ国の中で32番目ぐらいなんです、実際の数字は30何%ですから。(所得代替率は)あまり意味がない」と話した。