33歳・杉本和陽五段、夢のタイトル初挑戦決めた!藤井聡太棋聖と“5000万”かけた注目の五番勝負は6・3に日光市で開幕/将棋・棋聖戦挑決

2025年4月25日(金)20時2分 ABEMA TIMES

 将棋のヒューリック杯第96期棋聖戦挑戦者決定戦が4月25日、東京・将棋会館で行われ、杉本和陽五段(33)が名人挑戦中の永瀬拓矢九段(32)に勝利。藤井聡太棋聖(竜王、名人、王位、王座、棋王、王将、棋聖、22)への挑戦権を獲得した。杉本五段のタイトル挑戦は初。同時に六段昇段も決めた。絶対王者と激突する注目の五番勝負は、6月3日に栃木県日光市「日光金谷ホテル」で開幕する。

【映像】杉本五段が棋聖挑戦を決めた瞬間の表情

 33歳の杉本五段が、プロ入り8年でついに夢舞台への切符をつかんだ。2017年4月に四段昇段した杉本五段は、これまでに棋戦優勝やタイトル挑戦経験はなく、挑戦者決定へ進出したのも今回が初。今期の棋聖戦は一次予選からの参戦で、二次予選ではタイトル経験者の中村太地八段(36)、決勝トーナメントでは前期の棋聖挑戦者だった山崎隆之九段(44)ら強豪を次々撃破し、大きな注目を集めていた。

 決勝戦は、挑戦権争いでも本命視されていた永瀬九段が相手。現在は名人挑戦中で藤井棋聖とも数々のタイトル戦を戦っており、本局も杉本五段にとっては厳しい戦いとなることが想定されていた。先手番となった杉本五段は三間飛車を志向し、相穴熊戦へと展開。序盤で永瀬九段に主導権を握られ苦しい時間が続いたものの、渾身を粘りを見せて終盤で逆転に成功。白熱の大熱戦を制し、強敵から白星を奪った。

 大舞台への切符をつかんだ杉本五段は、「棋士になったときは自分がタイトル戦に出るというのは想像しがたかった。腐らずやってきて良かった」とコメント。五番勝負に向けて「人生でもなかなかない機会。できることをすべてやって臨みたい」と意気込みを語った。

 杉本五段は、タイトル初挑戦を決め六段に昇段。故・米長邦雄永世棋聖門下の杉本五段にとっては、初めてのタイトル挑戦が『棋聖戦』となることの意味は大きい。6月に開幕する五番勝負で、若き絶対王者として将棋界のトップに君臨する藤井棋聖に挑戦することになるが、両者の過去の対戦は2局で、いずれも藤井棋聖が勝利している。挑戦権獲得までの勢いそのままに五番勝負ではどのような戦いを見せるのか、期待は高まるばかりだ。

 棋聖戦は、22日に行われた会見で賞金額を4000万円に増額すると発表した。さらに特別賞1000万円が新設され、事実上の賞金総額は5000万円に。竜王戦の賞金4400万円を上回って棋界最高額となったこともあり、今期の五番勝負は一局一局に大注目が集まることは必至だ。

 五番勝負の日程・会場は下記の通り。

<ヒューリック杯第96期棋聖戦五番勝負 日程・会場>

第1局:6月3日(火) 栃木県日光市「日光金谷ホテル」
第2局:6月18日(水) 兵庫県洲本市「ホテルニューアワジ」
第3局:6月30日(月) 千葉県木更津市「龍宮城スパホテル三日月」
第4局:7月11日(金) 静岡県沼津市「沼津御用邸東附属邸第1学問所」
第5局:7月21日(月・祝) 愛知県名古屋市「亀岳林 万松寺」

(ABEMA/将棋チャンネルより)

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