ジャパネット、映画に初出資 『長崎―閃光の影で―』福山雅治が主題歌プロデュース
2025年4月25日(金)7時0分 マイナビニュース
ジャパネットホールディングスは、映画『長崎—閃光の影で—』(7月25日長崎先行公開、8月1日全国公開)に、出資することを決めた。同社グループが映画作品に出資するのは初めて。
この映画は、1945年夏、原爆投下直後の長崎を舞台に、被爆者救護にあたった若き看護学生の少女たちの青春を描く作品。原爆被爆者を救護した日本赤十字社の看護師たちが被爆から35年後にまとめた手記『閃光の影で−原爆被爆者救護赤十字看護婦の手記−』を基に脚本が執筆された。
長崎出身で被爆3世である松本准平監督からの「祖父たちの被爆体験を受け継ぎ平和を次世代に伝えるべく、映画のエンディングを飾る主題歌を福山さんに担当していただきたい」というオファーに、同県出身の福山雅治が応え、2014年に発表した自身の楽曲「クスノキ」を本作のために新たにアレンジ。同曲は爆心地から800メートルの地点で被爆し一時は枯死寸前となりながらも、驚異の生命力で今もなおたくましく生き続ける山王神社(長崎市)の“被爆クスノキ”が題材になっている。
今回主題歌に起用される「クスノキ —閃光の影で—ver. (仮)」は、福山がプロデュース・ディレクションを行いレコーディングされたもので、看護学生役を演じる菊池日菜子、小野花梨、川床明日香の3人が歌唱。使用楽器は、明治期に製造され、第一次及び第二次世界大戦の戦火を乗り越えて生き続けるヴィンテージオルガンを用いて、新たにレコーディングが行われた。
福山は2020年から被爆クスノキの存在を未来へつなぐため、総合プロデューサーとして長崎市と共に「クスノキプロジェクト」を立ち上げ、被爆樹木の保全や苗木の育成、平和学習の支援などを通じて、命の逞しさと平和の尊さを伝える活動にも尽力している。
きょう25日から前売券を発売。長崎スタジアムシティ公式アプリでは、一般前売り1,600円のところ、特別価格1,200円の限定ムビチケ前売券(オンライン)を販売する。
コメントは、以下の通り。
○■福山雅治
このたび、『長崎—閃光の影でー』主題歌のプロデュース・ディレクションを担当させていただき、大変光栄に思います。レコーディングでは、スミ、アツ子、ミサヲとしてそれぞれ当時の役を生きた菊池さん、小野さん、川床さんの3人にしか表現できない「生命の叫び」をレコーディングすることができました。映画の中では多くの命が失われますが、作品の最後に「命の目撃者、魂の代弁者」である彼女たちの歌声が響くことで、「魂は奪われない」というメッセージに昇華されたと感じました。
○■ジャパネットホールディングス 高田旭人社長兼CEO
長崎の原爆を描いた映画が少ないことを知り、この作品を長崎のコンテンツとして、長崎にお住まいの方はもちろん、広く日本中、世界中のあらゆる世代の方に見ていただきたいと思っています。今年2025年の夏に、日常が突如奪われてしまった少女たちの姿を通じ平和の尊さをまっすぐに描いているこの作品から感じ、考えることは少なくありません。ジャパネットグループとしても、長崎スタジアムシティでのイベントの実施やBS10での放送なども通して広めて行けたらと思います。