鈴木雅之 “古希ソウル”目指す デビュー45周年、来年9月に70歳 60代経て「新しいこと見つかる」
2025年4月25日(金)5時0分 スポーツニッポン
鈴木雅之(68)が古希に向けて挑戦を続けている。スポニチ本紙のインタビューに応じ「60代に突入してから一番楽しい」と充実ぶりを語った。デビュー45周年記念イヤーを迎えた今年、自身のルーツをたどる洋楽カバーに挑み、現在は全国ツアーを開催中。来年9月に70歳となるラブソングの王様は「“古希ソウル”を届けていきたい」と意気込んだ。
マーチンが充実の60代から「古希ソウル」を目指す。
45周年記念ベスト盤「All Time Doo Wop!!」に収めた洋楽集では、自身のルーツである合唱スタイル「ドゥーワップ」に特化したカバーに初めて挑んだ。今月19日からは全国ツアーがスタート。「この年齢になってもアルバムを出してツアーをやり続けられているのはなかなか凄いことですよ」と声を弾ませた。
来年2月に45周年イヤーを終えると、続けてソロデビュー40周年記念イヤーが始まる。「今回のアルバムとツアーをしっかりと届けていく中で、新しいやりたいことが見つかってくると思う」と、今年突っ走りながら来年の構想を練っていくつもりだ。
60代に入って新たな試みを続けてきた。アニメソング挑戦や、[B’z]の松本孝弘やGReeeen(現GRe4N BOYZ)らとジャンルを超えたコラボ。今回発売したベスト盤のトリビュート企画では、昨年大ブレークしたこっちのけんとが自身の「ハリケーン」をカバー。「アカペラサークル出身の彼に、鈴木雅之のルーツを知ってもらいたかった。彼のこだわりが表れた“こっちのけんとのハリケーン”になっていた」とご満悦だ。
こうした活動が人気を広げ、2020年には28年ぶりにNHK紅白歌合戦に返り咲きを果たした。「人生のゴールだと思っていた還暦は人生のリスタートだった」と振り返る。特に世界で親しまれているアニメに触れたことで、世界中で鈴木のまねをする人が増えた。「リアルタイムで世界の人に楽しんでもらえるなんて、デビューした80年代には想像できなかった。鈴木雅之が次のフェーズに進んだ」と手応えを口にした。
新型コロナ禍を経て、さらなる変化もあった。客をより笑わせようとするトークだ。話して笑わせ、歌で泣かせるスタイルは年々、円熟味が増している。還暦を迎える前に「還暦ソウル」をうたい、新たなフェーズに入ることを示唆してきただけに「古希に向けてデビュー45周年、ソロ40周年でどんな“古希ソウル”を届けられるか、探しながら音楽を楽しんでいきたい」と意欲。ラブソングの王様は笑いあり、涙ありのステージを極めていく。(高原 俊太)
◇鈴木 雅之(すずき・まさゆき)1956年(昭31)9月22日生まれ、東京都出身の68歳。83年に「シャネルズ」としてデビュー。姉は歌手の鈴木聖美(72)。19年にアニメ「かぐや様は告らせたい」の主題歌を担当して以降は「アニソン界の大型新人」と呼ばれている。