4月からフリーで活躍中の直川貴博アナ メークを始めた中学時代は「IKKOさんに救われていた」
2025年4月27日(日)11時0分 スポーツニッポン
3月まで福島中央テレビに8年間在籍した直川(のうがわ)貴博アナウンサー(31)が4月から活躍の場を移している。芸能事務所「セント・フォース」に所属し、日本テレビ「news every.」と「Oha!4 NEWS LIVE」に出演中だ。“美容男子”としても話題の存在。メークを始めた中学時代や、アナウンサーとして多くの学びを得た福島時代のことを明かした。
肌は透明感があり艶玉が際立つ。「メークの細かい作業が好きなんです」。美容には月に10〜15万ほど費やす。福島時代には美容キャラを生かし「オードリーさん、ぜひ会ってほしい人がいるんです。」など全国ネットのバラエティーに登場し、知名度が上がるきっかけにもなった。
幼少期から女の子向けのアニメなどに興味を持っていた。中学では同級生女子の化粧道具に憧れを抱きメークを始めたが、周囲も多感な時期ゆえに好奇な目が向けられる可能性もあった。だが、「思い返すとIKKOさんに救われていたと思います」。当時、美容家のIKKOがテレビで活躍し、化粧する男性の存在も認知されていたからだ。「変な目で見られることもなく、凄く生きやすさを感じたんです」
就職活動時に「誰かの役に立ちたい」と考えた時に「一般男性像とかけ離れて生きてきた自分の経験が仕事を通じて誰か1人の生きやすさにつながれば」とアナウンサーを志す動機にもつながった。
2017年に福島中央テレビに入社。多くのことを学び、特に心に刻まれたのは先輩からの「アナウンサーも制作者の1人」という言葉だ。「入社前は奇麗な装いで原稿を読むことばかりの華やかな仕事だと思っていたんです。おバカよね」と苦笑い。現実は、記者・ディレクター職も兼ねて企画・取材も全て行った。デジカメ片手に現場も駆け回った。他にも「一般の方への取材で、その方がスムーズに話せるような雰囲気作りの重要性も知りました」といい「制作者の意識は強く持つようになりました」
入社から5年間、東日本大震災による原発事故の被災地取材を継続した。被災した当事者ではなかったが「だからこそ伝えられることがある」という多角的視点の大切さも身に染みた。この経験から「地域のことも全国の視点で伝えたい」とも考えるようになり、昨年秋頃にフリー転身を決意した。
現在、念願の全国ネットの報道番組に出演しているが「スピード感がすごい。慣れるのに必死」とするも、その表情は充実している。「ペースをつかめてきたら、企画なども考えて現場に足も運んでいきたい」と福島時代での学びを胸に刻んでまい進していく。(山内 健司)
○…「Oha!4 NEWS LIVE」(月〜金曜前4・30)では水曜メインキャスターを担当している。「早起きした人のお供の印象」と早朝番組に憧れがあった上に、番組でメインを務めるのは初。「まだ右も左も分からないですが、とにかく楽しいです」と満面の笑みを浮かべた。
◇直川 貴博(のうがわ・たかひろ)1994年(平6)2月28日生まれ、和歌山県出身の31歳。中大卒業後、17年に福島中央テレビ入社。夕方の情報番組「ゴジてれ Chu!」などで活躍。今年4月から「news every.」では月〜金曜にキャスターとして出演し「Oha!4 NEWS LIVE」では水曜のメインキャスターを担当中。防災士の資格を持つ。1メートル70、血液型O。