小池都知事との対立が先鋭化する森氏 前代未聞の手段で対抗

4月28日(金)7時0分 NEWSポストセブン

森氏と小池氏の対立は先鋭化(写真:時事通信フォト)

写真を拡大

 東京五輪組織委員会会長の森喜朗氏(79)は五輪招致の苦労話を綴った『遺書 東京五輪への覚悟』を出版して改めて小池百合子都知事(64)との対決姿勢を鮮明した。


 五輪の栄誉をさらわれ、IOC理事への道を邪魔された森氏が“このままでは死んでも死にきれない”とさらなる危機感を募らせたのは、五輪組織委員会会長の座まで危うくなってきたことだ。活発化する小池氏の“森おろし”工作である。


「利権や不正によって不当に高い経費負担を都民に強いていないかをチェックし、改善する」


 小池氏は昨年9月、都政改革本部内に調査チームを設置し、組織委員会に対して都の「監理団体」の指定に応じるように申し入れた。


 東京都から組織委員会への出資比率は97.5%にのぼり、監理団体に指定すれば都が強い調査・監督権限を行使できる。狙いはエンブレム問題など「森王国」と化した組織委員会の不祥事を徹底的にあぶり出し、トップの森会長の監督責任を問うことにあったとみられている。


 森氏は前代未聞の手段で対抗する。組織委員会から東京都に出資金57億円を突き返し、監理団体指定を拒否したのである。


 水面下の攻防はその後も半年以上にわたって続いている。今年2月には小池氏側が東京都から組織委員会に出向し、森氏の覚えめでたかった“側近中の側近”の役員室長を人事異動で交代させ、都庁に戻した。これも「森王国」の情報収集のためと見られている。すると、その職員は森氏に相談して都庁を退職し、組織委に直接雇われるかたちになった。森氏側は“敵の手に落ちた”職員を奪還してみせたのである。


 小池氏の出欠が注目された自民党東京都連の都議選総決起大会(4月11日)の舞台裏でも騒動が起きた。自民党都連関係者が語る。


「東京五輪を推進する都連としては組織委員会の森会長に来賓で出席してもらわないと困る。だが、“森さんが来ないんじゃないか”という話が都連関係者の間で出回ったんです。理由は、都連が小池知事にも招待状を送っていたから。たしかに森さんが“小池が来るなら行かない”と言い出してもおかしくない状況。最後は都連幹部が、“招待状は出したけど、小池は絶対に来ませんから”と説得したのでしょう」


 小池氏が予想通り欠席したことから、会場での2人の“遭遇”はなんとか避けられたが、森氏と小池氏の対立が先鋭化していることに、周囲は神経を尖らせている。


※週刊ポスト2017年5月5・12日号

NEWSポストセブン

「都知事」をもっと詳しく

「都知事」のニュース

トピックス

BIGLOBE
トップへ