「死ぬまで闘いたい」遠野なぎこ涙の訴え 摂食障害を発症し30年 若者へ「絶対に憧れないで」

2025年4月28日(月)19時14分 スポーツニッポン

 女優の遠野なぎこ(45)が28日、都内で行われた映画「渇愛」(5月16日公開、監督岩松あきら)の完成披露上映会、舞台あいさつに登壇。摂食障害の経験を涙ながらに語った。

 接食障害に苦しむ少女の葛藤と再生を描き、現代の若者たちが直面する問題を浮き彫りにした同作。岩松あきら監督が教え子から聞いた実話を基に、12年もの月日を費やし完成させた。

 「摂食障害は地獄への入り口よ」

 15歳のころから摂食障害と闘病していることを公表している遠野。30年経過した現在も重い症状に悩まされている。病について「ダイエットとは大きな違いがある。拒食になったり過食嘔吐になったり、過食になったりなんてことは絶対できないんです。いつの間にか沼にハマってしまうもの。抜け出せないですね…」と説明。闘病のつらさを理解する遠野の言葉には重みがあった。

 周囲からは症状が理解されず「恥ずかしいとか甘えだとか、贅沢病だとか言われて、家族の理解も少なくて…」と声を震わせた遠野。闘病しているからこそ、同作を最初に見たときは「途中苦しくなって見れなくなっちゃった」という。ただ、客観的に自身を見るきっかけにもなった。

 特に、外見や体重を気にして過度なダイエットをする若者に「痩せていることは美しさではない。芸能界とか、女優さん、モデルさん、タレントさん、そういう人たちに憧れないでくださいって伝えたいです。あれはリアルな世界じゃないです。いろいろな人を見てきましたけれども、無理されてる方がいっぱいいらっしゃるし、単に食べても痩せる方もいらっしゃる。みんなすごく苦しんでるんですよ。そんな人たちには絶対に憧れないでほしいって、若い子たちに伝えたいです」と願う。

 「もしかしたら私は、最期の時を迎えるまで摂食障害かもしれません」。遠野の目からは大粒の涙がこぼれた。「私は死ぬまで(病気と)闘いたいと思っていますし、そんな姿を見て頂きたいです。渇愛のような映画が世界中に広まってほしい。見て頂きたい」と訴えた。

 同作は5月16日に公開される予定。

スポーツニッポン

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