「彼とオオカミちゃん」「恋マジ」ほか、多様な恋愛模様に共感と応援…GWに見たい恋愛ドラマ
2022年4月29日(金)17時30分 シネマカフェ
「彼とオオカミちゃんには騙されない」
まずはABEMAの恋愛番組から「オオカミ」シリーズの最新作「彼とオオカミちゃんには騙されない」。今シーズンは2年ぶりに女性側に恋をしない“オオカミ”が潜むオオカミちゃんシリーズが復活。さらに今回初めて導入された新ルールでは、男子メンバーの中から選ばれた1名の“彼”にオオカミちゃんの正体が告知され、オオカミちゃんの秘密を最終告白が終了するまで守り抜くというあまりに責任重大な使命を託される。もしもオオカミちゃんの秘密を明かしてしまえば、“彼”はその時点で失格となる。この「彼」ルールの導入により、恋愛心理戦はさらに加速し、考察もこれまでのシーズン以上に白熱している。
そして今シーズン、多くの視聴者のハートを鷲掴みにしているのがレオ(松本怜生)からゆなへの真っ直ぐで一途な想いだろう。ゆながサスケ(SASUKE)を誘った月LINEで何があったのか、どんな会話が交わされたのか、そろそろ明かされる頃だろうか。視聴者からのオオカミちゃん投票の結果、脱落してしまったまゆ(北澤舞悠)が復活できるのかどうかと合わせて、この四角関係の行方を見守りたい。
「恋愛ドラマな恋がしたい〜Kiss me like a princess〜」
続いて、同じくABEMAの恋愛番組で楽しみなのが「恋愛ドラマな恋がしたい〜Kiss me like a princess〜」。“恋愛ドラマの共演をきっかけに恋は生まれるのか?”をテーマに、若手俳優が毎話キスシーンのあるドラマの撮影をしながら、そのリアルな恋愛模様も追いかける。今作でも引き続きドラマパートのストーリーを公募して、脚本化。「おとぎ話」がテーマということで、また女性の憧れがギュッと詰まったキスシーンが見られそうだ。
今シーズン初導入の気になるルールは、男性メンバーと女性メンバー別々の共同生活。男女が顔を合わせられるのは稽古やオーディション、ドラマ撮影などの限られた時間という制約付き。制約やハードルがある方が、恋は燃えやすいと言うが、メンバーたちはどうやって距離を縮め、自分の想いを伝えアプローチしていくのか。さらに、ドラマのオーディションにも新しいルールが盛り込まれているようで、豪華出演者によるこれまでとは一味違う「ドラ恋」劇場が堪能できそう。放送開始の5月15日(日)がいまから楽しみだ。
「恋なんて、本気でやってどうするの?」
連ドラからは「恋なんて、本気でやってどうするの?」(カンテレ・フジテレビ系)。仕事と趣味に生き、恋愛不要論者のヒロイン・純(広瀬アリス)と、刹那的恋愛主義者、つまり“本気の恋愛”不要論者の柊磨(松村北斗)という“傷つきたくない者同士”のお試し恋愛が幕を開けた。
広瀬アリスさん演じる等身大のヒロインは視聴者が自分自身を投影しやすく、また松村北斗さん扮するその恋の相手・柊磨のスマートで女性が欲しい言葉をサラッと言えてしまう様は憎いほど魅力的だ。そしてまた恋愛に本気になれない柊磨側が抱える心の内を松村さんがどんな憂いを持ってして表現してくれるのかも必見だ。
純だけでなく、籠の鳥のように守られているが刺激もなく、夫からも対等には見られていない夫婦生活に不満を抱える専業主婦・響子(西野七瀬)や、恋愛に心かき乱されたくないからこそ、互いに綺麗な都合の良いところしか見せ合わない相手との不倫関係に甘んじているアリサ(飯豊まりえ)に訪れる新たな恋の予感にも期待が高まる。
第3話あらすじ
大津(戸塚純貴)に気持ちを見透かされ、初体験に失敗した純(広瀬アリス)は、勢いにまかせて柊磨(松村北斗)の部屋を訪ね、「やってやろうじゃない、お試し恋愛!」と息巻く。シャワーを浴びて半裸の柊磨とベッドに並んで座った純は…。
翌朝、目を覚ました純は、柊磨を訪ねてきた意外な人物と鉢合わせ、柊磨の思わぬ一面を知ることに。会社では、島(星田英利)から展示会に出すデザイン案の模型が上がってくるが、めぐみ(安藤ニコ)の斬新なアイディアに比べ、自分の案は型通りでオリジナリティーに欠けると、納得がいかない純。結局、時間がないなか、もう一度考えて新しい案を出そうと決意する。
そんななか、柊磨から突然デートに誘われた純は、アリサ(飯豊まりえ)と克巳(岡山天音)を巻き込んでダブルデートをすることに。柊磨のエスコートに、「恋なんていらない」という思いとは裏腹にドキドキとキュンが止まらない純。そんなダブルデートが純の仕事にも思わぬ影響をもたらす…。
一方、夫との間に不協和音が生じ始めた響子(西野七瀬)は、ひょんなことからサリューで要(藤木直人)と二人になり——。
「やんごとなき一族」
また、同じくthe王道な恋愛ものという訳ではないものの、その確立された世界観がクセになるのが「やんごとなき一族」(フジテレビ系)。主人公・佐都(土屋太鳳)への深山健太(松下洸平)からのプロポーズで幕開けし、ほのぼのとした多幸感に包まれた第1話前半から打って変わって、物語は早くも全く異なる様相を呈する。
健太の実家である400年以上続く由緒正しき名家・深山家の愛憎渦巻くドロドロな内情をこれでもかというほど見せつけられるが、その中にあっても純粋に相手を想い合う佐都と健太の健気さは唯一の救いだろう。これまで恋に奥手だったり、成就しない恋心を抱えた役どころが多かった松下洸平さんの幸せいっぱいで積極的な愛情表現の数々に、多くの人が心射抜かれてしまうのではないだろうか。
裕福ではなくとも両親から沢山の愛情を受けて育った佐都と、お金に群がる人間の醜さばかり突きつけられ“普通の家族”に憧れを抱く健太は、深山家の魑魅魍魎な人間関係に飲み込まれず、“彼ららしさ”を貫けるのか、見ものだ。映画『哀愁しんでれら』ではスマートな王子様と結婚したはずが、悲惨な運命を辿る小春役を熱演した土屋さんはこの苦難をどうやって乗り越えるのか。
気になった作品はこの機会に過去放送分も含め見直してみるのをおすすめしたい。