藤井名人 角を好位置に打つ空間作る 昼休までに45手 永瀬九段との名人戦第2局始まる
2025年4月29日(火)12時26分 スポーツニッポン
将棋の藤井聡太名人(22)=王将を含む7冠=に永瀬拓矢九段(32)が挑む第83期名人戦7番勝負(毎日新聞社、朝日新聞社主催)は29日、東京都大田区の羽田空港第1ターミナルで第2局1日目が始まり、戦型は先手・藤井の角換わり腰掛け銀になった。藤井の先勝で迎え、正午からの昼食休憩までに45手進んだ。その45手目、藤井は4筋の歩を5段目まで進めた。手持ちの角を左右ににらむ4筋の好位置へ打つ空間を作った。
後手番で戦型選択の幅が広い永瀬がどんな作戦を繰り出すか、注目された第2局。8手目、永瀬は飛先の歩をさらに突き進めず、角を3段目に上がって先手からの歩交換を防いだ。直後の角交換から左金を3段目へ上がった。この8手目までの局面は過去13局しかなく、うち3局を永瀬と同じ後手番でその師匠・安恵照剛八段(84)が指していた。
8筋の歩を5段目まで進めなかったことで先手陣へのプレッシャーが少なくなる一方、右桂を5段目へ跳ねる余地を残した。永瀬がそのメリットを重視した可能性はある。
消費時間は持ち時間9時間から藤井が1時間40分、永瀬は54分。昼食メニューは藤井が黒毛和牛ひつまぶし御膳(冷小そば付)とウーロン茶、永瀬が握り寿司盛り合わせとお好み3貫(温小うどん付)、フルーツ盛り合わせ、ウーロン茶。