八代目尾上菊五郎と尾上菊之助 襲名の祝幕が公開 「雲上富士」の前で気持ち新たに「圧巻です」
2025年4月29日(火)20時52分 スポーツニッポン
尾上菊之助改め八代目尾上菊五郎(47)と、尾上丑之助改め尾上菊之助(11)が29日、東京・歌舞伎座で「古式顔寄せ手打式」を行った。これにより2人は正式に襲名となる。
5月2日に襲名披露の「團菊祭五月大歌舞伎」が同所で初日を迎える。手打式は公演前の出演者と座元、舞台関係者による伝統儀式で通常非公開で行われるが、この日は公開で実施。満員の1902人の前で襲名を報告した。
手打式に合わせて、通常は舞台初日に公開される祝幕も特別に公開された。祝幕は襲名披露興行を彩る特別な引幕で、今回「團菊祭五月大歌舞伎」を日本画家の田渕俊夫氏が、「六月大歌舞伎」を大河原典子氏が手がけた。
この日お披露目された田渕氏の幕のタイトルは「雲上富士」。雲の上に突き出た富士山ように親子で高みに登っていくという思いが込められているという。音羽屋と深い縁のある東京・木場の老舗木材総合企業「長谷萬」が贈った。菊五郎は「原画でも圧巻だったのですが、歌舞伎座で初めて見ても圧巻です。日本一高い山を目指して、親子でこれからも一生懸命頑張りますので、よろしくお願いします」と気持ちを新たにした。
菊之助も「ただの富士ではない。空の色とかを俊夫先生が書いてくださった。雲間に行きたいと思えるくらいきれいです」と幕の感想を口にした。