コロナショックに立ち向かうレースクイーンたちの現状

2020年4月30日(木)20時3分 AUTOSPORT web

 世界中で蔓延している新型コロナウイルスの影響で、日本のモータースポーツ業界も感染拡大防止のためレース開催が延期となっており、サーキットの華として活躍するレースクイーンたちは厳しい状況に立たされている。


 レースクイーンはモデル業の一環として行っているのが常で、専門的な副業を持つ人をのぞいて、レースクイーン活動以外には、展示会でのイベンコンパニオン業や撮影会などで生計を立てているレースクイーンが多い。


 レース延期のみならず、展示会なども開催中止となっておりイベントコンパニオン業もキャンセルばかり。さらに撮影会も国の緊急事態宣言でほとんど開催されなくなった。


 レース開幕を首を長くして待ち続けるレースクイーンたちは今、何をしているのだろうか?


■SNSやライブ配信アプリでファンと交流


 日本レースクイーン大賞2018でグランプリを獲得した人気レースクイーンのひとり、林紗久羅さんは、自粛期間中でもレースを盛り上げることを常に考えているようだ。


「レースが延期になっているので、サーキットに来てくれるファンの方たちの気持ちを少しでも上げてもらえるよう、私のInstagramで“#開幕が待ち遠しいシリーズ”というハッシュタグをつくって、サーキットでの写真を1日1〜3回くらいアップしています」


「サーキットはやっぱり楽しいとか早く行きたいって思ってもらえていたらうれしいですね」と林さん。


 昨年に引き続きスーパーGTでWedsSport Racing Galsを務める安田七奈さんもチームのSNSを使った企画を行っている。


「最近は仕事はゼロですね……。厳しい状況なんですが、SNSを頑張ろうと思っています。この時期SNSのフォロワー数や閲覧数がすごい伸びているので、自分のSNSをいっぱい更新するのはもちろんですが、新しいファンもゲットしたいとTikTokを始めました。若い子の投稿とか見て参考にしています(笑)」


「レーシングプロジェクトバンドウのTwitterでも、“#19思い出写真館”というハッシュタグを企画して更新しています。19号車のファンの方たちは、古くから応援してくれる方たちが多いので、みんなが私よりもいい写真をアップしてくれていて、盛り上がっています」と安田さん。


 外出自粛要請によりレースクイーンたちの多くがライブ配信アプリを使用したコミュニケーションを行っている。


 Instagramのライブ配信(インスタライブ)やSHOWROOM、LINE LIVE、17 Live、MixChannelなどたくさんのライブ配信アプリがあり、毎日複数回の配信を行うレースクイーンもいれば、ファンとの会話だけでなく料理を披露したり、トレーニングを一緒に行ったりとその配信内容もさまざまだ。


 ライブ配信アプリによっては、配信中に課金アイテムをプレゼントすることができ、わずかながら彼女たちの収入にも繋がっている。


「ライブ配信はファンの方たちとの繋がりを保つために必要だと感じています。この時期に配信をやらないと、ファンの方たちを他の子たちに持っていかれてしまうと焦っちゃいますね。ライバーと呼ばれるような子たちの配信を見て研究していいところを取り入れたいと思っています」


「ファンの方たちとの繋がりもすごく感じていますね。基本的にレースクイーンは直接会って交流をするというスタンスだと私は思っています。それが断たれてしまうと、何もできないことを今回痛感しました。ライブ配信をすることがレースクイーンとしてのメインではないですが、ファンの方たちが喜んでくれるのでやりがいになっています」と安田さん。

2019年に引き続きWedsSport Racing Galsを務める安田七奈さん


 またライブ配信だけでなく、新たなファンとのオンライン交流も始まっているようだ。


「この状況下になってから9割方お仕事がなくなってしましました。大変な状況ですが、YouTube番組のMCに挑戦したり、ZOOMを使ったオンライン撮影会やTalkportという1対1のライブコミュニケーションなど新しい仕事にも挑戦しています」と語るのはレースクイーン3年目となる空陸海ゆきなさんだ。


「他のライブ配信アプリでは、大人数の方が私の画面を観てテキストでのコメントチャットで交流をする感じですが、Talkportはテレビ電話みたいに1対1で話していきます」


「普段、テレビ電話は仲のいい友達しかやらないので、来てくれる方がとても身近な存在に感じられますね。基本的には顔を知っているファンの方たちが来てくれるのですが、最初はとても緊張しました。でも、ファンの方とより近い交流ができていて楽しんでします」と語る。

まだ発表はできていないが今シーズンもレースクイーンを務める空陸海ゆきなさん


■チームや事務所が支援グッズを販売


 スーパーGT GT500クラスや全日本スーパーフォーミュラ選手権で活躍するTOM’Sは、チームの活動やドライバー・レースクイーンの活動支援を目的とした直筆サイン入り『TOM’Sチーム応援タオル』を発売をスタート。この販売で得られた収益をチーム、ドライバー、レースクイーンの活動支援に充てるという。


 また多くの人気レースクイーンが所属するモデル・タレント事務所のイースマイルでも、コロナ自粛救済企画(https://eee-smile.com/shop.html)を実施。所属するレースクイーンたち自らがプロデュースしたオリジナルグッズを製作し、売り上げがレースクイーンたち本人に還元される仕組みだ。

自身が描いたイラストをみせる林紗久羅さん


 自作のイラストが入ったハンドタオルやキーホルダー、Tシャツ、また手作りのチャームなどひとりひとり趣向を凝らしたグッズなどこの期間にしか手に入らない限定グッズは開始早々に完売となった。


「事務所の救済企画でオリジナルグッズを販売させてもらったのですが、私は自分でイラストを描いてグッズにしました。グッズにしてもらって救済していただけるのはとても助かりましたね。事務所の女の子にとってもいいPRになったと思います」


「絵を描くのは時間がかかりますが、絵を描くのは好きだし、描くことがストレス解消にも繋がって、いい気分転換になりましたね」と林さん。


 未だに新型コロナウィルスの影響は終わりは見えていないが、この状況下でレースクイーンたちも試行錯誤し奮闘している。彼女たちのためにも早期収束を願うばかりだ。


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