NPBは独禁法違反か フジの取材パス没収問題で公正取引委員会が調査 「取引妨害」に当たる恐れ
2025年5月1日(木)5時0分 スポーツニッポン
昨年の10月26日〜11月3日に開催されたプロ野球日本シリーズ(日本S)でフジテレビの取材証を没収したのは独禁法違反に当たる恐れがあるとして、公正取引委員会が日本野球機構(NPB)を調査していることが30日、関係者への取材で分かった。日本S中継と同じ時間帯に大谷翔平選手らが出場する米大リーグ・ワールドシリーズのダイジェスト番組を放送したのが没収の理由だったが、公取委は競争事業者との取引を萎縮させる対応だったとみている。
NPBと米大リーグ機構(MLB)は野球コンテンツに関して競争関係にある。NPBがフジテレビの放送を受け、同局で予定していた日本S第3戦の中継を他局に移そうとしたことも判明。NPBは日本S後に主催した日本代表の強化試合でもフジテレビに取材証を発行しなかった。
これらの対応は独禁法が禁じる「不公正な取引方法」のうち「取引妨害」に当たる恐れがあるとして公取委は行政指導などの措置を検討しているもようだ。
NPBは「現時点でのコメントは差し控えさせていただきます」としている。フジテレビも「弊社としてお答えできることはございません」とコメントした。