爆弾は庵野秀明デザイン、意外な著名人登場も?『新幹線大爆破』トリビア&小ネタ集

2025年5月3日(土)10時0分 シネマカフェ

Netflix映画『新幹線大爆破』

草彅剛主演のNetflix映画『新幹線大爆破』より、観る前も、観た後も楽しめる<トリビア&小ネタ集>が公開された。

原作となる同名タイトルの大ファンである樋口真嗣監督が、リブートという形で現代社会への再構築として大幅アレンジした本作。時速100km/h以下で即爆破、はやぶさ乗務員たちは、乗客を守れるのか——息もつかせぬスリルと緊張感溢れるノンストップサスペンス映画。

原作へのオマージュや、見過ごしてしまいそうなポイントもたくさんある本作。今回は、すでに作品を鑑賞した人でも何度も見返したくなるような、劇中に仕込まれた小ネタやトリビアの数々を一挙に紹介。

■JR東日本が特別協力
原作では、国鉄の協力が得られなかったが、本作では「エンタメを通じて東日本を盛り上げたい」という製作陣の思いにJR東日本が共感し、異例の特別協力が実現した。

■巨大表示板の裏側
新幹線のアクシデントを回避するシーンでは、実際に働くJR東日本の担当者がシナリオを読み、演出面でアドバイスをした。また、新幹線の座席やパネルには、現役を引退して訓練用に使われている実物のパーツを使用し、細部にまでリアルを徹底。

一方、フィクションを取り入れた演出もあり、中でも注目は、原作にも登場する指令所内のワイドな電光表示板、通称「屏風」。JR東日本では数年前に撤去され、現在の総合指令所では、各自のモニターに路線図が表示される仕組みとなっている。

樋口監督は「映画としてどうしても総括指令長・笠置(斎藤工)が双眼鏡で“屏風”を視認する演出を入れたかった」と語った。重厚感ある見た目ながら、電光表示の切り替えには苦労があり、内部にスイッチを設けてスタッフがトランシーバーの指示に従って操作するという、アナログな仕掛けで対応していたという。

■リアル新幹線撮影
劇中に登場する新青森15時17分発のはやぶさ60号東京行きは、実際に臨時列車として運行されており、撮影では、同型のE5系新幹線を上野〜新青森間で計7往復運転させ撮影が行われた。鉄道ファンの樋口監督にとっても、この撮影は特別な体験だったようで、「朝が来るのが楽しみで、臨時列車から降りたくなかった」と話している。

■列車も家も吹き飛ぶ大爆破
列車や家屋が巻き込まれる樋口監督渾身の大爆破シーンが登場。樋口組のプロフェッショナルたちが集結し、VFXと特撮を駆使して撮影。樋口監督は「ついついやりすぎて、爆発が大きすぎてセリフがつながらなくなり、全部撮り直すことになった場面もありました」と明かしている。

具体的には、家屋が吹き飛ぶシーンで一軒家を吹き飛ばすほどの火力では、隣家にも危険が及ぶため、刑事からの報告のセリフを撮り直したという。

庵野秀明デザインの爆弾
はやぶさ60号に仕掛けられた爆弾は、庵野秀明がデザインを担当している。もともとは天才的なメカ作画監督であり、メカデザイナーである庵野監督。また樋口監督とは、若いころからの盟友と言える間柄だ。無駄のない形状と説得力のあるディテールは健在で、本作の肝とも言える爆弾デザインを手掛けている。

■双眼鏡に込められたオマージュ
総括指令長・笠置(斎藤工)が、新幹線の運行状況を示す電光表示板を、双眼鏡で確認するシーン。

実際の現場では、各自のモニターに路線図が表示されるため、双眼鏡を使うことはないというが、このシーンは、原作で運転指令長の倉持(宇津井健)が双眼鏡を構える姿へのオマージュとして本作にも取り入れられている。

■元鉄道人・田中要次
救出班の保線担当者・新庄を演じる田中要次は、実は、過去に国鉄で保線職員として勤務していた経験を持っており、樋口監督も「ヘルメットや安全帯が誰よりも似合う」と太鼓判を押している。

■ハリウッドにも影響を与える
1975年に公開された東映映画『新幹線大爆破』。スピードが落ちると爆発するという手に汗握る設定は、キアヌ・リーブス主演『スピード』にも影響を与えたともいわれている。

■あの著名人が続々
救出号の運転士・福岡を演じる尾上松也や、本作のキーパーソンとして登場したピエール瀧をはじめ、実力派俳優が揃う中、「極悪女王」でタッグを組んだゆりやんレトリィバァと白石和彌監督も出演。ゆりやんレトリィバァは、救出号の車内アナウンスの声で登場。白石監督は、はやぶさ60号と救出号を連結する作業員の1人としてカメオ出演。

『碁盤斬り』でタッグを組んだ草彅へのサプライズとして、白石監督を本番中に突然、登場させる計画もあったそうだが、2人は控室のテントで談笑しており、サプライズはあえなく失敗に終わったというエピソードも。

そのほか、樋口監督の代表作『ガメラ3 邪神〈イリス〉覚醒』で主人公を演じた前田愛が、車内の女医として、約10年ぶりとなる演技を披露している。

ストーリー
はやぶさ60号は今日も、新青森から東京へ向けて定刻どおり出発した。高市(草彅剛)はいつもと変わらぬ想いで車掌としてお客さまを迎える。そんな中、一本の緊迫した電話が入る。その内容は、はやぶさ60号に爆弾を仕掛けたというもの。新幹線の時速が100kmを下回れば、即座に爆発する。高市は、極限の状況の中、乗客を守り、爆破を回避すべく奔走することになる。

犯人が爆弾の解除料として要求して来たのは1,000億円。爆発だけでなく、様々な窮地と混乱に直面することになる乗務員と乗客たち。鉄道人たち、政府と警察、さらに国民も巻き込み、ギリギリの攻防戦が繰り広げられていく。極限の状況下でぶつかり合う思惑と正義、職業人としての矜持と人間としての本能。はやぶさ60号は、そして日本は、この危機を乗り越えることができるのか——。
Netflix映画『新幹線大爆破』はNetflixにて世界独占配信中。

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