真矢ミキ 「自分が思うよりもっと謙虚が丁度いい」

5月4日(木)16時0分 NEWSポストセブン

真矢ミキが語る謙虚な生き方

写真を拡大

 情報番組『ビビット』(TBS系)のMCなどを務める元宝塚のトップスター真矢ミキさんが、「謙虚さ」について思うことを語る。


 * * *

 最近思うこと。自分が思い描くより、もっと謙虚が丁度良い。例えば洋服。このブラウスに色もピッタリと合う、このネックレスにお揃いのこのピアス…なんてところをあえてピアスだけで控えてみる。


 小さなことのようだが、この積み重ねが大事な気がする。もちろんTPOに合わせて身なりを思いきりキメる時も必要だが…そう、先日の浅田真央ちゃんはその最たる例だと思う。


 白のジャケットに髪を一つにまとめてのノーアクセサリー。潔く可憐な姿が美しいなーと私は心から思った。


 これまでの彼女の軌跡、現在の思い、そしてまだ見ぬ将来の三つの思いを凝縮したようなコーディネートが圧巻だった。気持ちを表すような、シンプルな白のジャケットの美、流行にとらわれない自分らしさの美、発言を邪魔しない装飾の止めどころの美。まるでそんなチョイスをしている前日の彼女が浮かぶよう。一つ一つ丁寧に生きる姿はスケートだって、服選びだってそう。そんな真央ちゃんだから皆が好きなのだ。


 記者会見に現れたこの装いが、彼女そのものを語っていた。人となりは服装や言葉選び、そして何より生き方に謙虚であるかが、話しているだけで自然と伝わってくるから不思議だ。


 私が朝、出演している番組もそうなのだと思う。あと一言、二言、言いたいなぁーと思うときは正直多々ある。しかしあえてそんな思いをのみ込んで、人のお話を聞いてみる。


 すると、私にはなかった着眼点、言い当てたコメント、人の心を納得させる言葉の組み立て方などなど…逆に気づくこと、学ぶことだらけなのである。そのたびにスタジオで、“謙虚だってば、だから〜”と自分に詰めよる私がいる。そりゃそうだ。友達との会話だって話す側ばかりでは、人の意見も入らず何年生きたって私は一生変われない、学べない、成長しない。やっぱり人の学習の要は対、人なのだと思う。


 私は尊敬している女性が年々増えている。そして皆さんに共通しているのが丁寧なこと、そして気負わない存在のしかたであることだ。まず媚びることがない。そして、もし人が媚びていたとしても血相変えて怒ることなどなく穏やかに“人は人”“それはそれ”と、認めているような佇まい。


 そして、彼女たちが口にする言葉は強く鋭利な表現ではなく、しっとりと、時が経てば経つほど心に染み入る、優しさのある言葉選びなのだ。言葉で人を納得させたいなんて奢ったこと。とでもいうように…いつだってシンプルに、ご自分に正直なのだ。



 そしてきまって皆さんから見えてくる共通点はやはりこれに尽きる。生き方に慣れず、“謙虚”なのである。


 先日東京ドームで行われたテーブルウェアフェスティバル。日本中の器やテーブルセッティングの小物を集めたイベントで私は素敵な年配の女性に出会った。お友達のお母様だ。広い会場を食い入るように見て、歩きに歩いて3〜4時間経った頃だった。


私「素敵な物で溢れていて欲しいものが一杯ですね、何を購入されました?」


お母上「ほんとに。手に取るたびに楽しく、とても心が豊かになる一日ね。なので私は自分の生活に見合うものを一つだけ購入しました」


 ハッとした瞬間だった。あれこれ買い込んでしまった器が急に重たく感じた。なんとまぁ、自分の未熟さよ…と嘆く気持ちがより一層私の腕に重みをもたせていたっけ。


“自分に見合うもの” そんなものにシンプルに囲まれて生活をしていきたいと切に思った。いや〜しかし素敵なかたのもつ言葉は、いつだってしなやかにさり気なく発せられる。そして、それとは対照的に受けとる側の心に、そのしなやかな言葉は強い説得力となって我が心臓をチクリと突き広がるのだ。


 終活で物を減らすという考えも流行っている昨今、だが私は敢えてこのような言葉に寄り添い年を重ねたい。“自分の生活に見合うもの”かぁ…私に見合うとっておきの器。とっておきの服。果たしてどんな物なのだろう。溢れかえっている情報や物の中で、大切な物が埋もれてしまったらしい。


 謙虚に生きること。生きた分積み上がった“経験”という老廃物も、今だからこそ捨ててみたいと思った出会いだった。


写真/渡辺達生


※女性セブン2017年5月11・18日号

NEWSポストセブン

この記事が気に入ったらいいね!しよう

真矢ミキをもっと詳しく

BIGLOBE
トップへ