安藤忠雄氏「無難な生き方捨て、思い切った人生に挑戦せよ」

5月5日(月)11時0分 NEWSポストセブン

 建築家・安藤忠雄氏に、建設ラッシュに沸く最新のビルやマンションはどう映っているか。安藤氏のポリシーは、プロボクサーを諦め、建築家としてのキャリアをスタートさせた頃から何も変わってはいないという。


──2020年の東京五輪は日本人の「夢」や「目標」となるのか。


安藤:「都市型」というのがひとつのキーワードのようですが、ただオリンピックをやるだけではなくて、ビジョンを掲げられれば大きな夢、目標になるでしょう。例えば「環境対応」を前面に打ち出すことです。


 次世代の街づくりにしても、災害に強い都市を目指して防災公園をつくってネットワーク化したり、電線を地中化したりするなど、やれることは多い。そうしたビジョンを打ち出せば、それは私たちの夢へと変わります。


──そうなれば東京、日本の景色は変わりますか。


安藤:窓の外の「ビジネススーツ・ビル」(建築史家・鈴木博之氏が東京の高層ビルを一瞥して評した「代わり映えがしない」を意味する言葉)を見てもわかる通り、今は誰も責任を取りたくない時代です。責任を取りたくないから建築も無難になる。政治家も経営者もビジネスマンもそうでしょう。しかし「無難」に人が惹き付けられますか? リスクがあっても夢やビジョンがあるから、人が集まって新しいアイデアができると思います。


 iPS細胞の開発でノーベル賞を受賞した山中伸弥さんだって、無難に生きていたら発見はなかった。そこには夢があった。目標があった。


 一人ひとりが無難な生き方を捨て、思い切った人生に挑戦する。そういう世の中になって欲しいと願っています。


※SAPIO2014年5月号

NEWSポストセブン

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