福岡の有名建築物の地震対策、今後の計画・対応

5月5日(土)16時0分 NEWSポストセブン

危険性が指摘された福岡の南天神パーキング

写真を拡大

 今年3月に東京都が公表した大規模建築物の「耐震診断結果」は、多くの人々に衝撃を与えた。「震度6強以上で倒壊、崩壊する危険性が高い」と判断された建物に、有名な商業施設や大病院が多数含まれていたからだ。


 この「耐震診断結果」は他の自治体も公表しているが、東京都のように倒壊・崩壊の危険性がある建物を「Is」値(壁構造や柱の強度、経年変化も考慮した診断結果)など各種指標を用いて3段階に分類するような結果にはなっておらず、一般の人には「その建物がどの程度危険なのか」を判断することは困難だ。


 そこで本誌・週刊ポストは一級建築士らの協力を得て、建築物のすべて、または一部が「震度6強以上で倒壊、崩壊の危険性が高い(I)」と判断された建物(幼稚園、学校、住宅、工場等を除く)のうち、Is値が低いものをリストアップした。


 ちなみに、Is値は数値が高いほど“頑丈”とされ、「0.6以上」なら倒壊・崩壊の「危険性が低い(III)」、「0.3〜0.6未満」は「危険性がある(II)」、「0.3未満」は「危険性が高い(I)」と判断される。


 値の低かった全国の建物の中から、福岡市(福岡県)の有名建物を徹底調査。今後の対応策も含めた各施設の声を紹介する。


●原土井病院(1967年〜)

●南天神パーキングビル(1976年〜)

●中洲セントラル第5ラインビル(1980年〜)

●福岡大学病院(1973年〜)

●ベルクラシック福岡大濠(1978年〜)

※( )内は竣工年。登記で竣工年が不明なものは、所有者もしくは運営者の回答を記載。


 50年以上にわたって地域医療を支えてきた原土井病院はこう説明する。


「他の病棟は耐震構造になっていますが、福岡市から指摘があった本館棟は、受付などがある一番古い棟です。以前から建て替えの計画がありましたが、工事中も診療を止めるわけにはいかず、容易には話が進みませんでした。来院される方々にご安心していただけるよう、今後、しっかり計画を進めていくつもりです」(事務部長)


 診断結果の公表で、想定外の事態も起きている。第5ラインビルのテナント仲介業務を行なう不動産会社代表が話す。


「市の公表後、基準値を下回ったビルのオーナーが、一斉に耐震化に着手したため、業者に耐震設計を依頼しても忙しくてなかなか応じてもらえないそうです」


※週刊ポスト2018年5月4・11日号

NEWSポストセブン

「建築」をもっと詳しく

「建築」のニュース

トピックス

BIGLOBE
トップへ