禁断の小保方氏ネタを披露した『ロンハー』と自粛した『めちゃイケ』

5月7日(水)14時0分 メンズサイゾー

 STAP細胞の論文問題の渦中にある小保方晴子氏をネタにしたコントの放送を自粛した『めちゃ×2イケてるッ!』(フジテレビ系)に対して、6日の『ロンドンハーツ3時間SP』(テレビ朝日系)では小保方氏のものまねを披露し、ネット上で物議をかもしている。


 『ロンハー』の中で同氏のものまねを披露したのはオアシズの大久保佳代子(42)。人気企画「見た目ビューティーカップ」に出演した大久保は、「久保方さん」として、会見時の小保方氏をまねた紺色のワンピース、真珠のネックレス、巻き髪姿で登場。「今話題のリケ女を…」と微笑み、さらには、「STAP細胞は…ありません」などと話し、笑いを誘った。


 コントとしてレギュラーメンバーの重盛さと美(25)が小保方氏に扮していた『めちゃイケ』とは違い、企画の中の単なる一幕としてものまねを披露した『ロンハー』はまったくの別物といえるが、あまりにもデリケートな時期での小保方氏イジりは波紋を呼んでいる。


 もちろん、笑いの手段として、世間が注目している人物にスポットを当て、面白おかしくネタにするのは理解できるし、それこそが芸人やバラエティ番組にとっての腕の見せ所ともいえる。しかし、そうした特権は、いわば権力などの大きな力に向かってこそ笑いに昇華されるものだろう。論文騒動の真相はわからないが、組織対個人という図式が見える今回の件でいえば、それはやはり理化学研究所に向けられるべき特権だったに違いない。


 それでもなお小保方氏をネタにするのは、それだけ彼女の個性が魅力的だったということに尽きるが、かつてテレビ番組の過剰な自主規制の要因とも言われているBPO(放送倫理・番組向上機構)に対して真っ向から対立してきたバラエティの雄『めちゃイケ』としては、その判断を見誤ったのかもしれない。やはり番組らしさを貫くならば、その矛先は理研に向けられるべきだっただろう。それができないのであれば、何も触れなければよかったのだ。

 一方、『ロンハー』で大久保が披露したのは、「見た目ビューティーカップ」というコーナー内でのワンシーン。きっちりキャラ付けして行われるコントとはわけが違うが、それでも『めちゃイケ』での小保方氏イジりが話題になっている中で放送に踏み切ったのは番組としてのプライドや意地を感じる。番組のメインを務める田村淳(40)が、Twitterで、「ロンハー視聴 収録は結構前だったから、久保方さんの所が放送されるかなぁと心配してたら、普通に放送に♪ 流石ロンハースタッフ!」と投稿していたが、それだけ自主規制に走りがちな番組が多いということだろう。


 そもそもネタにする対象を見誤り、批判を受ければあっさり自粛した『めちゃイケ』と、何の気負いもなく放送し、バラエティ番組としての意地を通した『ロンハー』。一連の流れは、まさに現在の、迷走するフジテレビと看板番組が好調なテレビ朝日を象徴するような出来事だったといえる。さらに、『ロンハー』の中では、『笑っていいとも!』(フジテレビ系)の後継番組である『バイキング』をイジるようなシーンもあり、もはやそこには、かつてバラエティの王者として君臨したフジテレビの姿は見当たらない。そして、その低迷を打破するには、局の看板バラエティである『めちゃイケ』の奮起が欠かせないのは言うまでもない。かつての輝きを取り戻すには、今回のように安易なネタに飛びつくのではなく、真摯に笑いに取り組む姿勢と覚悟が必要だろう。
(文=峯尾/http://mineoneo.exblog.jp/)
著書『松本人志は夏目漱石である!』(宝島社新書)

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