「俺の○○はもっとすごい」!? 『パワプロ2016』の実在プロ野球選手の能力値を、ざっくりプロに査定してもらった<セリーグ・前編>

5月7日(土)19時0分 おたぽる

『実況パワフルプロ野球2016』公式サイトより。

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 4月28日にPS4/PS3/PS Vita対応で発売された、皆大好き『パワプロ』シリーズの最新作『実況パワフルプロ野球2016』(以下、『パワプロ2016』/コナミ)。GW中とあって時間もある。ファンはネットでいろんなプレイヤーと対戦したり、「サクセス」で自分だけの選手を作って、その出来栄えにウットリしたりと、それぞれ『パワプロ』ライフを満喫していることだろう。

 そんな『パワプロ』シリーズで気になることの一つに、“実在する選手の能力値”をあげる『パワプロ』&野球ファンも多い。「一般社団法人 日本野球機構」や「日本プロ野球名球会」などから、ちゃんと公認を得ている『パワプロ』では、ゲームに実在の選手が本名そのままでゲームへ登場する。

 もちろんゲームなのだから、『パワプロ』のゲーム感に沿った能力値でもって選手たちは表現されるわけだが、なにせ野球ゲームトップクラスの人気と知名度を誇る『パワプロ』。多くの野球ファンだけはなく、プロ野球選手自身も巻き込んで「○○はもっと肩強いだろ」「俺の変化球、もっと曲がっている!」と、『パワプロ』の能力値に一喜一憂する光景は、もはや年中行事といっても過言ではないぐらい、お馴染みのものになっている。

 そんなGWの風物詩におたぽるも一石を投じるべく、発売されたばかりの『パワプロ2016』の能力値をプロの野球ライター・キビタキビオ氏に、ビールとPS Vita片手にざっくりと査定してもらった。『ふらいんぐうぃっち』が大好きで、とうとうインタビュー原稿まで書いてみたキビタ氏だが、本来は野球ライターとして各誌での原稿執筆のほか、『球辞苑』(NHK-BS)や『村上信五とスポーツの神様たち』(フジテレビ系)などにも出演。

 さらには、「野球小僧」(白夜書房/現「野球太郎」廣済堂出版)では、選手が打ってから一塁に到達するまでや、キャッチャーが捕球してから二塁へ送球するまでの時間を計り、記事にするという「炎のストップウオッチャー」を連載中。打率やホームラン数や球速といった表に出やすい数字以外の選手の能力にも詳しいので、今回の企画にはうってつけの人材といえるだろう。まずはセリーグ6球団の主力選手について、ざっくりと語っていく。


・横浜DeNAベイスターズ
—— ベイスターズは早くから開幕投手を公言されていた山口が、直前になってケガ。開幕は井納でした。
キビタ コントロールD、スタミナBはこんなところかな。対ピンチAが光りますね。2〜3年前までなら逆に赤字になっていてもおかしくなかったけど、去年ぐらいから劇的によくなったし。以前、中畑元監督に取材したら『俺がガマン強く使ったからだよ!』と仰っていたけど、まさにそんな感じ。経験を積んだからでしょうね。
—— 一方、山口は?
キビタ 山口は能力があっても生かしきれない、という状態が続いているイメージですけど……やっぱり能力は高いけど、そのかわり特殊能力が真っ赤っ赤なのか(一発、四球、スロースターターほか)。これ、結構あっていますよ。ただ、今年はワンシームを覚えた、ってキャンプで言っていたので、来年反映されるかどうか、楽しみにしたいですね。
—— あとベイスターズの注目投手といえば、山崎康晃ですか。
キビタ Hシンカーがついていて、2シームがない。ただ、山崎の2シームはフォークとかシンカーみたいな落ち方をするんだけど、『パワプロ』の2シームは小さいスライダーだから、この置き換えは妥当かも。かなり落ちますからね。直球は152キロ……もっとあっても良いかもしれないけど、ノビ、キレがついているからこんなもんですかね。
—— さて野手へいきましょう。出遅れたり、今は負傷中ですが、梶谷・筒香あたりがやはり中心だと思います。
キビタ 梶谷の守備、肩力がC、ミートがDというのは低いなぁ。いや、これは絶対にもっと上、トリプル3だって狙える能力の持ち主だと思いますよ。むしろ特殊能力で一杯赤をつけて、数字をあげたほうがバランスは良かったんじゃないかな。もう、運動神経の塊みたいな選手ですからね。
—— 『スポーツマンNo.1決定戦』がまだあったら出て欲しかったですよね。
キビタ ああ、そうそう、梶谷と糸井(オリックス)はかなり上位にきたと思う。それぐらいの運動能力がありますから。
—— さて筒香はいかがですが。
キビタ パワーもミートもB……ホームラン20本台だとB止まりってことなのかな? 筒香は昨年オフ、ウインターリーグへ行って、すごく良くなっている。ケガしちゃったけど、順調に治れば来年はパワーがAになったり、広角やパワーヒッターがつくような活躍をするんじゃないかな。今、セリーグで怖いバッターといえば、もう山田(ヤクルト)と筒香がほぼ互角でトップといっても過言ではないと思う。格というか、威圧感がすごい。あと戸柱ってどこにいるかな……。
—— あ、2軍っぽい扱いですね。
キビタ ミートがGというのは、随分と過小評価だなぁ、もしかしたら、万が一うまくいけば阿部慎之介(巨人)のようになるかもしれない選手ですよ。いや、阿部慎之助は言いすぎたかな? まぁ、いくらなんでも言いすぎか……ただ、新人だからといって、高城とか黒羽根よりミートが下ってことはないです。


・中日ドラゴンズ
—— 開幕は大野でした。
キビタ スタミナSはいいね、これぐらいはある投手だと思います。とはいえ、対左、対ピンチがE……赤字ではないけど苦手ということか。これは特にそういう数字はなかったと思うけど。左投手で左バッターに弱いのはマズイですよね。
—— ほかに中日で気になる投手は?
キビタ 若松のチェンジアップ! これは……変化幅が6か、やっぱり評価されているんですね。ボールの回転について専門的に調べている人に聞いたんですけど、若松のチェンジアップは純粋に真下へ、ストンと落ちるキレイなチェンジアップらしいんですよ。これは評価している人がいてうれしい。あと、うわっ、岩瀬の数字が大分落ちてきましたね。球速は145キロとあるけど、もう今年は130台しか出てません。哀しいけど、こんなものでしょうか。
—— 打者でいうと、注目はビシエドでしょうか。
キビタ パワーAでミートがE……開幕前だとこんなものかな、もっとミートが高いですけどね、本物は。さすがに打率は落ちてきたけど、内も外も今のところ、目立った欠点がない。あと、もっと言えば守備が意外にうまいんですよ。
—— ほか注目選手は?
キビタ 捕手争いかな。杉山はFか、これは厳しい。彼は大学時代、一旦キャッチャーをクビになったのにプロになったらキャッチャーへ復活したという選手ですが、打力がもっと評価されないと厳しいですね。あとは平田がミート、パワーCで、広角、夏男。そう、いつも夏場が調子いいんですよ、本人も「夏バテしたことがない」って言っていましたから。よく調べていますね。守備、肩はこんなものかなと思いますが、走力Dはもっと上でもいいかな。
—— よーいドンで走ったら相当速いと聞きますが、そんなに速いんですか?
キビタ 中学生のとき、100メートル走で大阪府の記録会で一位になったこともあるそうですよ。走り幅跳びとかでも、全国に行けたかもというぐらいの記録を出したって、取材では本人が言っていました。ただ、甲子園のあと、高校の全日本に選ばれた韓国での試合中に、ヘッドスライディングで肩を負傷しているんですよ、けん制で帰塁したときに。それからしばらくずっとけん制が怖くて、リードを大きくとれないから、盗塁が少なかった。ただ、ここ最近ようやくその怖さが抜けてきたそうですから、これからは盗塁が増えてくるかもしれません。本人は『パワプロ』大好きだから、この能力には不満でしょうし(笑)。


・広島東洋カープ
—— 開幕投手はジョンソンでした。
キビタ ジョンソンは全てにおいて、高いレベルでまとまっている選手ですよ、この能力も納得です(コントロールBスタミナB、球速151キロ)。黒田もいい感じの能力ですが、“負け運”がついている(笑)。多分、10年ぐらい、ずっとこれが付いているんでしょうね、黒田は。あとは新人が岡田と横山という2人が入ってきているんですが、新人はやはり能力は低めに設定されているので、これからに期待でしょうか。
—— 野手は、やはり菊池と丸が中心なんだろうと思いますが。
キビタ 丸のミートEは低いなぁ、これは可哀想ですよ。まぁ、去年の打率が.249だったから、数字的にはしょうがないかもしれませんが。一昨年までの実績とか、実際見ている印象からすると、Cぐらいはあげたい。逆にパワーはBもなくていいかもしれないけど、これも去年は本塁打19本も打っているから、数字だけで割り切ればこんなものなんでしょうね。
—— さて菊池ですが、守備はさすがのSです。
キビタ わ、97!? こんなに高いかなぁ。菊池の守備ってスピードがあって、守備範囲は広いけど、結構アクロバティックで、ゴロに対して衝突気味に突っ込むような一面もあるんですよ……ああ、でも捕球がEなのか、なるほどこれでバランスをとっているのか。なら納得です。走力、肩力も評価高いですけど、これは大学時代は投手もやっていたぐらいですから。
—— あと注目は2,000安打を達成した新井さんですかね。
キビタ パワーが衰えてきているのが寂しいですけど、ほかは数字に表すとこんなものでしょうか。チャンスB、併殺がついているのも、らしくていいですね(笑)。ただファーストの守備はかなり上手いんですよ、捕球Cも納得ですけど、守備力はもうちょっとほしい。あと、すごくベースランニングとか上手いんです、新井さんは。状況判断もすごくいい。ゲームの中でどこまで反映できるのか難しいところだと思いますし、そりゃ盗塁したりはしないけど、走力Eというイメージよりも全然走れる選手であることは、お伝えしたいです。

 思いのほか長くなったので、残るセリーグ3球団の評価は、明日配信予定の<後編>へ続く! お楽しみに。
(話し手・キビタキビオ(フリーライター&編集者))

おたぽる

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