フローレンス・ピュー「彼らも単なる人間」『サンダーボルツ*』が描く新時代のヒーロー像
2025年5月10日(土)17時0分 シネマカフェ
『サンダーボルツ*』(c) 2025 MARVEL
日本ではゴールデンウィークの真っ只中、5月2日に封切られ、公開3日間で興行収入4億5877万1400円、観客動員数27万821人を記録した本作。過去に悪事を犯しながらもアベンジャーズに代わって世界の危機に立ち向かうことになる「無法者」チーム〈サンダーボルツ*〉の活躍を描いている。
エレーナ役のフローレンス・ピューは、「ヒーロー映画って聞くと、信じられないようなパワーがあって驚異的なことばかりするキャラクターのことを思い浮かべるのが普通」と話し、いままでに登場してきたアイアンマンやキャプテン・アメリカは宇宙を守るヒーローとして活躍し、人々の憧れの存在でもあったが、サンダーボルツ*は違う、と語る。
「マーベルがキャラクターの心の働きという領域に足を踏み入れて、その人がここまでずっと経験してきた心理的な困難に目を向けたことは、とても勇敢だと思う」。姉として慕っていたブラック・ウィドウが命を落としたことをきっかけにエレーナは得体の知れない“虚無感”を抱えており、フローレンス・ピュー自身も本作でエレーナを掘り下げていけることに心を躍らせていたそう。
「あれほどのプレッシャーによって脳がどんな影響を受けるのか、彼らの心にどんな影響を与えているのか、そういう部分を見られることがとても興味深い。だって結局のところ、彼らも単なる人間で、たまたまパワーを持っていただけだもの」と、彼らを一人の人間としてフォーカスしたところが本作ならではの魅力だと語った。
劇中ではエレーナが泣いたり笑ったりと、サンダーボルツ*メンバーと過ごす中でみせる“心の動き”にも注目してほしい。
また製作総指揮のブライアン・チャペックは、「ここの映画の中核にあるのは、人が人生の試練をどう乗り終えるのか、過去のトラウマに立ち向かうため自分の内面にどうやって目を向けているのかを描いたヒューマン・ストーリーなのです」とコメント。「ものすごく楽しくてエキサイティングでユーモラスでありながらも、人々が予想しているよりもずっと深いところまで心に共鳴できるストーリーを語れることに、私は胸を躍らせています」と語っている。
SNSでも「史上最も優しいMCU映画」「マーベル史上最も人間味あふれる物語」と絶賛の声が続出。『アベンジャーズ:ドゥームズデイ(原題)』の重要な鍵を握るターニングポイントになるとも言われる本作に大きな注目が集まっている。
『サンダーボルツ*』は全国にて公開中。