藤井名人 3連覇へ王手 本拠地・大阪府下のタイトル戦連敗も4でストップ

2025年5月10日(土)21時5分 スポーツニッポン

 将棋の藤井聡太名人(22)=王将を含む7冠=に永瀬拓矢九段(32)が挑む第83期名人戦7番勝負(毎日新聞社、朝日新聞社主催)は10日、大阪府泉佐野市の「ホテル日航関西空港」で第3局2日目が指し継がれ、102手で藤井が勝利した。対戦成績を3勝とし、3連覇へ王手をかけた。

 後手の藤井が2手目、飛先の歩を突かず角道を開けた。3月8日のALSOK杯第74期王将戦(スポーツニッポン新聞社、毎日新聞社主催)第5局1日目、プロ9年目で初めて公式戦で指して以来62日ぶり。そして、藤井には珍しい相矢倉へ進めた。この日昼食休憩明け。天王山へ進出させた左銀が永瀬陣へ圧力を加えたが、その見解は違った。

 「位を取っているが、つんのめっているような形でもある」。それでも直後、9筋の歩の突き捨てから6段目へ歩を打った。「端を詰めて、展開としては楽しみが出てきたかな」。さらに82手目で4段目、88手目で5段目と自陣から進めた6筋の歩が永瀬陣の急所を突く。

 「速い攻めになりそう。その辺りで指しやすくなったのかなと感じた」。投了図は金矢倉がほぼ残り、攻め駒も全軍躍動。無駄駒のない快勝譜だった。

 2016年10月の四段昇段以来、大阪市福島区から大阪府高槻市へ昨秋移転した関西将棋会館を本拠地とするが、府下のタイトル戦は最近4連敗。高槻市での22年度王将戦第2局に23年度名人戦第3局、茨木市での昨年度竜王戦第4局、そして高槻市での王将戦第4局とホームで黒星が続いた。

 タイトル戦通算104勝24敗1千日手の・813を誇る藤井が、珍現象に終止符を打った。

 第4局は17、18日に大分県宇佐市の宇佐神宮で指される。

スポーツニッポン

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