転入生6人を迎えて12人になった"母船"、さくら学院。彼女たちの果てしない航海と、新たな挑戦とは?

5月11日(月)21時0分 おたぽる

12人になったさくら学院。

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——ゴールデンウィークが終わりを迎え、桜の花が散って新緑に衣替えした並木道をカップル、親子連れが賑わう中、心をピンク色に染めた人々が一堂に会する場所がある。今年3月の「卒業式」で2014年度中等部3年の菊地最愛、水野由結、田口華、野津友那乃が離れ、メンバーが6人になったさくら学院。テレビ朝日のネット配信番組『LoGiRL』の月曜レギュラーでまた新たな一面と個性が発揮され、2015年度のメンバーに期待が高まる中、さくら学院の一大イベントといえる「転入式」が5月6日に恵比寿ザ・ガーデンホールで行われた。

 昨年の転入式では岡田愛、倉島颯良が新メンバーとして加わり、当時初々しい顔だった二人もいまやすっかり馴染んでいる。この日の公演は『テレ朝動画』でネット配信され、会場のキャパシティーがリアルタイムで世界中に広まった。今年はどんなメンバーが転入してくるのか。そして、新たな生徒会長は誰が務めるのか。予想と期待に胸を膨らませる中、未知なる大海原を新生・さくら学院が豪快に舵を取り、航海の旅に出た。

■ゴールデンウィーク最終日の憂鬱は、さくら学院にお任せ!

 大賀咲希の指揮のもと、「School days」からさくら学院の2015年度が爽やかに幕を開ける。10人から6人になったステージはそのフォーメーションの空白にどことなく寂しさを感じながらも、その穴を埋めるように中等部3年・磯野莉音、白井沙樹、大賀の3人が先陣を切って全力でライブを盛り上げる。続いて披露される「顔笑れ!!」が、ゴールデンウィーク最終日の憂鬱を取り払ってくれる。応援するつもりだった父兄(※ファンのこと)が逆に応援されてしまう現象は、何も今に始まったことではない。山出愛子、岡田、倉島の笑顔がまるで明日を照らしてくれるように励ましてくれる。

 自己紹介MCのお題は"一日休みがあったらしたいこと"。山出は「カラオケ」、岡田は「徳川埋蔵金を掘る」、白井は「『虎姫一座』を観る」。磯野は「クラスメイトの名前を覚える」、倉島は「水族館に一人で行く」、大賀は「料理」とそれぞれ告げる。さらっと連ねてみたが、一部とんでもない野望を抱えた人がいる。メンバーがたった6人になったことで、自己紹介はあっという間。それに対して白井が「さみしいー、やだー!」と父兄の気持ちを代弁するが、ライブの勢いはここからますます加速する。

「次の曲でもっともっと盛り上がりませんか?」と磯野が煽り、「旗を使う曲でーす」という合図で山出が「Hello! IVY」の曲紹介。ピンク色のフラッグが会場中をさくら学院カラーで満たし、そのまま「FLY AWAY」「オトメゴコロ。」と軽快に続けていく。

 この6人が今年度の支柱になるのか。幼顔のはずの大賀の表情も凛々しく大人びているように見え、倉島は表情のバリエーションがグッと拡がったように思う。互いにライバル心を燃やす山出と岡田のペアは見どころが満載で、安定感のある磯野と白井がグループを支える。6人の表情がそれぞれ輝き、今年度のさくら学院の安泰を早くも予感させている。

 チャイムが鳴る。ステージに椅子が並べられて、さくら学院のMCとして知られる担任の森ハヤシ先生が大歓声を浴びて登場。「初めてキスをした場所は恵比寿ガーデンプレイスです」と割とどうでもいい自己紹介をしながら、「生徒の前でなんていうことを! この担任は! って感じですけども、よろしくお願いしまーす」と相変わらず嫌味のないキャラクターで会場を盛り上げる。

 今からホームルーム、すなわちここから『転入式』が始まる。山出は「年下の子がついに入ってくるので、しごいていこうと思いますよ〜!」と早くも先輩風を吹かし、岡田は「頭のいい子が入ってきてほしいです。だって、さくら学院って全体的に偏差値低いじゃないですか〜」と先輩たちに対する皮肉を。メンバー一同がひな壇芸人のように一斉に反発し、磯野の「めぐちゃん(岡田)、あとで校舎裏で待ってるよ」という意味深発言に会場が凍りつく。

 先生の「どんな転入生がいい?」という質問に、磯野は「プロレス同好会に入ってくれる子がほしい」と、田口が抜けてメンバーが一人になった自身の部活動ユニットを案じる。白井は「さくら学院箱推しで、DDじゃない子がいいです」と言うと、先生が「DDって何?」と尋ねる。「DDは"誰でも大好き"の略です。そんなことも知らないからDNなんですよ〜!」と白井が先生につっかかると、メンバーが口を揃えて「それなー!」と応戦。DNが"誰からもなめられる"意味であることを知った先生が、「先生、(ガーデンプレイスで)キスしたことがあるからね?」と謎の強がりを見せる。と、存分に笑わせられたところで、ついに転入生の呼び込みが始まる。

 が、実は転入生がまだ決まっていないという。先生が「なので、メンバーに自分で見つけてきてほしいです。自分で決めた子をそれぞれ見つけてきてください」と、メンバーに促すと会場がざわつき始める。「はいはい、ざわつかないでくださーい! 俺の予想はどうだったかな、っていうのは二の次でーす!」と先生が父兄たちの心の声を読み、戸惑いが笑いに変わる。そこで倉島がなぜかクラウチングスタートの姿勢。「おい、一人陸上部がいるぞ!」と先生が反応し、今にも走り出しそうな姿に爆笑の渦が。まさか、ダッシュで転入生を見つけてくる気か。倉島が好調にキャラ崩壊の一途を辿っている。

■転入生、まさかの6人も登場。

 6人がステージから姿を消し、転入生を探す旅に出る。

 一番初めに帰ってきたのは磯野。「転入生捕まえてきました〜!」の声に、先生が「転入生を虫けらみたいに言うのやめてください!」とつっこむ。最初に紹介される転入生は、小等部5年の藤平華乃。「特技は身体がやわらかいことと、鉄棒です。よろしくお願いします!」と、意気込む彼女は、ミニマムな身体で磯野の半分くらいしかない背丈。そんな小柄な身長をよそに、磯野が突然「プロレス同好会にぴったりな子なんです」と言い出す。その理由として、「名前を見てください。"華の遺伝子"を持つ女の子なんです」と名前に卒業生・田口華と同じ"華"があることに触れる。藤平、実はこう見えて怪力の持ち主。磯野のお尻を両手で抱えて体ごと持ち上げる姿に、会場が驚きの声に包まれる。とはいえ、課外活動は「クッキング部と帰宅部をやってみたいです」とのことで残念ながら磯野の思惑に反している。磯野はそれに対し、「これから洗脳していくんで」とまたも危ない発言で会場を盛り上げる。

 次は白井。「連れてきました〜」と落ち着いた雰囲気で歩いてくる姿に、先生が「OLの昼下がりか!お弁当買ってきましたーみたいな」と適切に形容する。白井が連れてきたのは"まりんちゃん"こと小等部6年の日高麻鈴。先生の「パチンコ感がすごい」という感想に白井は「『海物語』じゃないです!」と否定するが、それを知っているということはやはりOLでしかない。それについて「あの子、実は二十歳なんだよ〜」と先生が"まりんちゃん"に吹き込む。

 日高は「特技はタップダンスと、歌をうたうことです」と告げ、白井が「まりんちゃんは小さい頃から英語の勉強をしていて、発音がいいんですよ」と紹介する。試しに日高に曲紹介をしてもらうと、「聞いてください、『FLY AWAY』!」「続いての曲は、『Song for Smiling』!」と字面ではなかなか伝わらないが、あまりの凄まじい発音に会場が爆笑に渦に。

 大賀の声が聞こえる。どうやら"しずくちゃん"という転入生を連れてきたようだ。姿を見せないまま、「恥ずかしがり屋さんなので、私が一緒に連れて来ていいですか? ......新しいですよね?」となぜかその斬新さを誇らしげに掲げる。そして、その後の展開に会場が戸惑いの渦に巻き込まれる。なんと"しずくちゃん"は、青い髪のカツラを被って登場した大賀だった。「む、むらかみしずくです。しゅ、しゅみは、シッ、シールあつめです」としずくちゃん。突然、抱きかかえているクマのぬいぐるみに「ダイちゃん!」と呼びかける。

 あまりの緊急事態に「止めてくださーい! テレ朝動画の人止めてくださーい! これはさくら学院じゃありませーん!」と、先生が助けを求める。かつて、卒業生の水野がトマトくん、菊地がほうれん草と編み出してきた架空の生物シリーズ。"しずくちゃん"はその系譜にあるのだろうか、彼女の今後の活躍は一部で期待されるだろう。

 山出はなんと二人連れてきた。中等部1年の岡崎百々子と、小等部6年の麻生真彩が登場。岡崎は「特技はダンスと、ダブルダッチです」と、麻生は「特技はけん玉、好きな食べ物は紅しょうがです」と自己紹介する。横に並ぶと、明らかに先輩の山出のほうが二人より小さい。その光景に先生が「ギリギリ宇宙人になりかけてる」と笑いを誘う。

 麻生は元々さくら学院が好きで、よくライブを観に来ていたという。元・父兄の白井が即座に「もしかして、こちら側の人でしょうか?」と、仲間入りを呼びかける。麻生のさくら学院で一番好きな曲は「未完成シルエット」とのことで、白井が「合格です!」と太鼓判を押す。

 そんな麻生の一番好きなメンバーは「愛子ちゃん(山出)」。先生は思わず「言わされてない?」と確認。必死に否定する山出が「先生の台本にも書いていなかったでしょ?」と抵抗し、笑いが起きる。岡崎について、山出は「同学年だし清楚で、私と同じ匂いがした」と。「どこが?」といじる先生に、「見るからに清楚じゃん!」とまたも抵抗。ダブルダッチが得意という岡崎に「やってみよっか」と山出が縄なしで始めて、「せーの、じゃん!」とまさかのエアー縄跳びが繰り広げられる。なんというか、これはかわいいから許される感じである。

 先生の「というわけで、さくら学院はこの10人でいこうと思いますー」の声に、「めぐもちゃんと連れてきました!」と岡田がステージに戻ってくる。会場にどよめきが走る。なんと、さくら学院初のメガネっ子の登場。小等部5年の吉田爽葉香は「好きな食べ物はレモンで、特技はピアノと書道です」と自己紹介。先生が「実在してます?」と確認するのも仕方ないほど、二次元から出てきた感が半端ない。メンバーが「CGじゃないです!」と否定する。岡田が吉田を選んだ理由について、「頭が良さそうじゃないですか!」といきなり九九を始める。岡田「七七?」吉田「49!」と、あまりに簡素な知性の確認に笑いが起きる。吉田が目標にしている先輩は松井愛莉。将来の夢がモデルということで、モデルウォークを提案すると吉田が「でき...ます」と少し自信なさげに答えるが、腰に手を当てるポージングがすでに様になっており、「かっこいい〜!」と会場の至るところで悲鳴が上がる。

「それではこの11人で! ダイちゃん(クマのぬいぐるみ)もいれると......」と先生が言いかけると、倉島が「私のこと忘れてません?」とステージに。まずい、「目指せ!スーパーレディー」の倉島のセリフ通りにいくと、このままでは先生が消されてしまう。

 倉島が連れてきたのは、中等部2年・黒澤美澪奈。彼女の転入をすでに予想をしていた父兄が多かったのか、客席から大歓声が起きる。「好きな食べ物は手羽先で、特技は水泳です!」と自己紹介する黒澤を選んだ理由を、倉島が「中2が一人だと寂しいから。それと、『天才テレビくん』で活躍しているから経験豊富だから大丈夫かなって」と説明。水泳は一級の腕前とのことで、倉島が「私の徒競走と勝負しようよ! と提案。選ばれたことについて、黒澤が「すごくうれしかったです。颯良ちゃんがこけしみたいな頭をして、何度もお願いしたから......」と語る。すでに名前の知られている中等部2年。早くも場慣れしている雰囲気含めて、これは即戦力でしかないだろう。

 12人がズラッと並ぶ姿は壮観。在校生6人+転入生6人。倍の人数になった新生・さくら学院が拍手喝采を浴びる。ここから、在校生から転入生への質問タイムが。岡田の「好きな石垣の積み方はなんですか?」という歴史好きが災いした質問に、「この質問なかったことにしていいですか?」と山出が適切なツッコミで静かに対抗心を燃やす。

 磯野の「さくら学院の曲で好きな曲は?」の質問に、いくつも「はい!」と手を挙がる。黒澤は「スリープワンダー」。ライブでのダンスを見て好きになったとハキハキ答える姿に、「倉島よりしっかりしている」との声が上がる。藤平は「ベリシュビッッ」。さくら学院を知って最初に聞いたのがこの曲で、「それからはほかの曲は超えてないんだな」とイジワルな先生の発言に対応しきれず、藤平は初々しい笑顔を見せる。日高は「My Graduation Toss」。やっぱりさすが発音が素晴らしい。「歌詞が好きだし、ギターの音が好き」と言葉を添えると、「そこに注目ねぇ」と大賀が謎のお姉さん発言を。麻生は先ほど告げた「未完成シルエット」だけじゃなく、「Magic Melody」も好きであることを告げる。白井は「全然にわかじゃないですよ」とまたも元・父兄目線で太鼓判。岡崎が「目指せ!スーパーレディー」と答えると、作詞を手がけた先生が得意げな表情を見せ、在校生が「音程が好きなんだよね!」とフォロー。「こんなにメンバーがいるんだから、一人くらい優しくしたっていいじゃない......!」と先生が嘆く。吉田は「顔笑れ!!」と「オトメゴコロ。」を選ぶ。「この見た目でかっこいい曲が好きってギャップがいい」と白井が絶賛し、一同が納得する。

 ついに12人のさくら学院の初ライブがスタート。磯野と白井が「まだまだ声が聞こえてないですよー!」と観客を煽り、「負けるな!青春ヒザコゾウ」が始まる。12人が身長順に並ぶシーンが見事で、平均年齢が一挙に下がったことが見た目でわかる。在校生がいきなりお姉さんに見えてきて、学校感溢れる歌に会場はヒートアップする。

「次でラストの曲になっちゃいました」と、山出の曲紹介で本編最後は「FRIENDS」。さくら学院の伝統はこうして歌い継がれていくのか。ペアはそれぞれ磯野&大賀、白井&倉島、黒澤&岡崎、麻生&日高、藤平&吉田、そして「ライバルと親友の顔を持つ二人だから」のくだりは、やはりお互いにライバル心を燃やす山出&岡田が手をつないで歌っている。

「以上、さくら学院でした〜!」「ばいばいーーーい」手を振ってステージを去るメンバー。アンコールでは、冒頭から恒例の購買部が登場。野津が卒業したことでメンバーが白井一人になったが、「先ほど6人も入ってきたので、部員をたくさん集めていきたいと思います」と宣言する。お決まりのグッズ紹介が始まり、この日販売されているグッズTシャツの船のデザインについて説明する。

「この船、ちゃんと理由があるんですよ。転入してメンバーが2倍になったじゃないですか。これは新しいさくら学院の船出をイメージしているんですよ」と語る白井。カモメが6羽描かれているのは、転入生を表しているという。さらに、船のオールは6つ。これは在校生をイメージしている。"母船"として新たな航海に出るさくら学院にふさわしいデザインであることがわかり、購買意欲をそそられる。野津に頼ることなく、一人で堂々とMCをする様に白井の成長が伺える。

 購買部が去ると、ステージ後方の画面に「さくら学院2015年度 生徒総会」の大きい文字が。

 森先生が倉本美津留校長を呼び込む。「どうですか?(メンバーを)増やしました。今までに14人の卒業生を輩出しました。みんな、それぞれの夢に向かってスーパーレディーへの道を頑張っていますが、父兄のみなさんのおかげなので、引き続き応援よろしくお願いします」と、倉本校長。倉本校長はさらに「課外活動も積極的に挑戦してほしい」と、今後のさくら学院の"新たな"道標を示す。


 課外活動の重要性は、BABYMETALの成果がそれを示している。今後ますますさまざまな活動で新たなファンを呼び込み、さくら学院がもっと世に広まり、たくさんの人に知られるきっかけが作られていくのだろうか。個々の活動が卒業後の下地になるなら、倉本校長の提案はとても重要な"挑戦"に思える。先生が「CMとかドラマとかで誰かいなくなったら、代わりに"しずくちゃん"が出るとかは?」と冗談を言うと、倉本校長が「"しずくちゃん"は今日で終わりにしたいな」と笑いを誘う。しずくちゃん、イズ、ダイ。クマのぬいぐるみの名前が「ダイ」なだけに。

■新・生徒会長の任命と、新たな"船出"の道標とは?

 ここから、生徒会長などの任命が始まる。トーク委員長に任命されたのは、白井。杉崎寧々、野津に続いて3代目になる。倉本校長は先ほどの購買部について、「一人で仕切っていたのに感心した!」と絶賛。元・父兄という個性を生かして、お客さんの気持ちがわかるという意味でも活躍が楽しみだ。大賀が任命されたのは、初めて耳にする「教育委員長」。「なになに? どういうこと?」と戸惑う大賀。教育係として新設された役割について「人のことを教えると、だんだん自分のことも学んでいく。さくら学院には伝統というものがあるじゃないですか。先頭に立って伝承する役割、できるか?」と倉本校長が尋ねると、大賀から「できます!」と心強い宣言が。

 そしてついに生徒会長の発表。磯野が任命される。「いろいろと悩みましたが、心配なところもたくさんありますが」と倉本校長が激励し、キリッとした表情で「ありがとうございます」と呟く磯野に、客席の父兄から「頑張れー!」という歓声と、大きな拍手が。「私は今さくら学院の中で一番長く活動しているメンバーで、初代の会長の背中も見てきたので、今までの伝統も大切にしながら、また新しい歴史を積み重ねていきたいと思います」と、凛々しく堂々とした様子で宣言する磯野。会場は大歓声に包まれ、新しい生徒会長の誕生を祝福している。少し感極まった様子が伺える磯野に、倉本校長が「こんな会長いないから、そのぶんのびしろがある」と早くも期待を寄せる。

 それぞれが任命されたことについて、今後の展望を語る。白井はトーク委員長について、同じ購買部だった野津について「たくさんのことを学びました。トークを回すことの難しさとか、たくさん学びました」と、落ち着いた様子で野津から学んだことを生かしていくよう告げる。大賀は教育委員長について、自分が小6だった頃の気持ちを思い出して転入生たちにダンス、礼儀を教えていくことを約束する。「まだ不安なところもたくさんあるかも知れないけど、後輩たちを指導して、卒業した後に2016、2017年度のさくら学院も素敵だなって思ってもらえるように頑張ります」と宣言。大賀はメンバーに顔を向けて「今までは優しかったけど、厳しくするときは厳しくするから、みんなよろしくね!」と、一気にお姉さんの表情になって伝える。

 先生が「これだけ笑いの絶えない生徒総会は初めてなので、楽しみです」と2015年度のさくら学院についてまとめ、後は磯野に委ねる。

 倉本校長と森先生が去り、さくら学院の12人がステージに。磯野が「私たち3人は見ての通り不安だらけだと思うんですけど、この3人を中心に頑張りたいと思います。よろしくお願いします!」と告げ、「ベリシュビッッ」へ。

 転入生の藤平が一番好きな曲に乗せて、新たな生徒会長、教員委員長、トーク委員長が見せる笑顔はライブ冒頭とはまた違うものに見えた。責任感を背負うと、少女たちはこんなにも大人になるのか。覚悟を決めると、少女たちはこんなにもかっこいいものか。決してかわいいだけじゃ済まされない。それを父兄に、多くの人たちに見せるための努力の日々の始まりを告げるパフォーマンス。これから彼女たちの"成長"を目の当たりにするのが楽しみで仕方ない。

 白井が「次の曲でラストになりました。この曲は、初代から大切に歌い続けてきた曲です」と曲紹介。最後は「夢に向かって」。曲間で山出が「2015年度、この12人で最高のさくら学院を作っていきます。よろしくお願いします!」と告げる。ピンク色のフラッグが一斉に振りかざされ、まるで海のようになる。そこを新生・さくら学院が泳いでいけるように、たくさんの旗が彼女たちのさまざまな挑戦と新たな旅を歓迎している。

 センターに大賀、その右に白井、左に磯野。武藤彩未、堀内まり菜、水野と続いたバトンは今、大賀の手に渡った。そこで歌詞の通り「キラメキ放ち 最高の」ウインクが炸裂する。

「2015年度、この12人で新しいさくら学院の色を作っていきたいです。2015年度も、よろしくお願いします!」

 磯野が宣言し、客席に手を振りながらステージを去っていく12人。最後、ステージ脇に一人残って深々とお辞儀する磯野が印象的だった。誠実に、丁寧に、心を込めて頭を下げる姿から新・生徒会長としての責任感が漂い、覚悟が伺える。

 数多くの先輩の背中を見て育ってきた磯野がリーダーになる、さくら学院2015年度が本格的に幕を開けた。未来を託された新・中等部3年の3人の表情から歴代の卒業生も面影がたくさん伺え、伝統を重んじるさくら学院の個性が最大限に発揮されていた。

 湿っぽい瞬間なんて一切ない。ただひたすら楽しくて面白さに徹する『転入式』が終わった。一気にお姉さんになった在校生と、キラキラと輝いている転入生。その姿を見ていると、2014年度卒業式での森先生的に言うと"感情ミルクレープ"はベロンベロンになってしまう。それを丁寧に一枚一枚剥がしながら大切に味わうことは、水野某先輩からすでに学んでいる。

 来年3月、そのミルクレープが磯野、白井、大賀にとって最後の一枚になる頃、さくら学院は一体どんな味をしているのだろうか。6人が舵を取り、新たな6人が空高く羽ばたいていく。"船出"の道標は、磯野の深々としたお辞儀が示している。そんな"母船"さくら学院の新たな一年が楽しみで仕方ない!
(取材・文/竹内 道宏)

《セットリスト》
01、School days
02、顔笑れ!!
03、Hello! IVY
04、FLY AWAY
05、オトメゴコロ。
〜転入式〜
06、負けるな!青春ヒザコゾウ
07、FRIENDS

アンコール
〜生徒総会〜
08、ベリシュビッッ
09、夢に向かって

竹内 道宏(a.k.a. たけうちんぐ)ライター/映像作家
様々な媒体で音楽系、映画系、体験系の執筆をしている。監督・脚本を務めた映画『世界の終わりのいずこねこ』がイタリアのウディネ・ファーイースト映画祭に正式出品が決定。今年度から京都造形芸術大学・映画学科の非常勤講師を務める。また、神聖かまってちゃん等の映像カメラマンとして約600本に及ぶライブ映像をYouTubeにアップロードする活動を行なっている。
2013年2月以来、BABYMETALに心を奪われてしまいました。命ある限り彼女たちの活動を追いかけます!
たけうちんぐダイアリー(ブログ)→http://takeuching.blogspot.jp
ツイッター→https://twitter.com/takeuching

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