VRコンテンツクリエーター育成にアメリカの大学が着手!“VR課程”が初めて開設される

5月11日(水)18時0分 おたぽる

「Games Industry」より。

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 すでに多いであろうOculus RiftとViveに加え、PlayStation VRの登場ももうすぐ。いよいよ本格的に幕を開けた次世代VRゲーミング時代だが、当然ながらVRコンテンツのニーズは、今後ますます高まってくるだろう。ついには、大学の教育現場でも“VR課程”が初めて登場することになった。


■教育機関で初となる“VR課程”が開設

 米・カリフォルニア州サンノゼの単科大学・コグスウェルカレッジは先日、同校のゲームデザイン学部に“VR課程”を開設することを発表した。大学でVRコンテンツ作りのための授業が開かれるのはこれが初めてのこととなる。

「昨今のエキサイティングなVR分野の発展を受けて、このプログラムが産業界に貢献するときを楽しみにしています」と同校ゲームデザイン学部のジェローム・ソロモン学長は「Games Industry」の取材に応えている。

 この“VR課程”は、VRとAR(拡張現実)、HCI(Human computer interaction)の各分野において、知覚的、認知的な側面からのデザインを追及するものになるということだ。

「急速に世の中に出回ってきたVRとARはデジタルコンテンツをリードする分野であり、技術開発も日進月歩で進んでいます。我が校の130年の伝統ある優れた教育実績から、まったく新しいVRとARについてのクラスを開設することで、画期的な最新技術を扱うと共に、現在最先端のコンテンツ制作現場と生徒たちを橋渡ししたいですね」と語るのは同校のデジタルオーディオ課程のティモシー・ダンカン教授だ。

 アニメ、ゲーム、グラフィック、ユーザーインターフェース、デザイン、ストーリーテリング、エンジニアリング、オーディオと、デジタルコンテンツ制作のあらゆる分野を網羅しているが、今回登場するこの“VR課程”を通じて同校は、さらに業界に対して強い影響と貢献を及ぼすことができるとしている。先陣を切って登場したコグスウェルカレッジの“VR課程”だが、今後は他の大学や専門学校でもVRやARにまつわる科目も増えてくるだろう。本格的なVRゲーム時代を迎え、クリエーターを教育の整備も着々と進んでいるようだ。


■NYUの起業育成支援が一般にも開かれる

 一方、大学の履修課程として、昨年いち早く“ゲームデザイン学科”を開設したのが米・ニューヨーク大学だ。同大学は2012年から大学院でゲームデザインの修士課程を設けており、ニューヨーク近代美術館(MOMA)をはじめとする複数の美術館でビデオゲームをテーマにした企画展を開催したことも話題になった。

 ゲーム業界で活躍する人材の育成、支援に力を入れている同大学は、卒業生を対象に起業育成支援も行なってきていたのだが、この度、ニューヨーク州経済開発局(Empire State Development)から45万ドル(約4,800万円)の助成金を受けたことで、このビデオゲーム分野における起業育成支援が、広く一般にも開かれることになった。

 個人レベルの起業、あるいはインディーズゲーム開発を想定しているようで、選考をパスした者は今年6月6日から9月2日までの間、生活費の支給に加えて同大学の施設の利用、学内の専門家によるアドバイス、マーケティング支援、法律業務支援などが行なわれるとのこと。単なる起業準備だけでなく、この3ヵ月間を通じて各種のコネクションを形成できることも大きなアドバンテージになりそうだ。

 残念ながら申請は先の4月24日に締め切られてしまったが、このような支援制度が広く開かれており、引き続き来年も行なわれるかもしれないことから、ゲーム業界での起業を考えている人に向けては魅力的な支援プログラムになりそうだ。VRゲーミング時代の黎明期を迎えた今日、ゲーム制作の現場にも様々なチャンスがあることは間違いないだろう。
(文/仲田しんじ)

【参考】
・Games Industry
http://www.gamesindustry.biz/articles/2016-04-30-san-jose-college-launch-vr-ar-program

・Develop
http://www.develop-online.net/news/nyu-game-center-incubator-expands-eligibility-to-every-dev/0219154

おたぽる

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