2年間の同人活動で、190冊刷った同人誌はどのくらい頒布できたのか?(同人活動レポート)

5月11日(木)21時0分 おたぽる

小説サークルでもポスターを作ってみる

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 オフラインでの同人活動を行っている。同人誌を作りイベントで頒布しているのだ。GWもイベントに参加してきたが、そちらがちょうど活動をはじめ丸2年、5回目のイベント参加になる。2年間で4冊の同人誌を合計190部刷ったのだが、果たしてそれはどのくらい人の手に渡すことができたのか。同人誌で人の頒布部数を聞くのは重大なエチケット違反とされている(人の年収を聞かないのと同じ感覚だ)。この記事ではそんな極秘情報や、頒布数を上げるためにしたもろもろをお伝えしたい。


■2年間、ほぼ半年おきに同人イベントに出て同人誌は何部頒布できたのか?

 大体半年おきに都内の大きなイベントに参加しているが、今回も含めた頒布冊数から先にお伝えしたい。

【イベントの頒布冊数】
・同人誌A〜Dを制作。全て二次創作。A/B〜Dは元の作品が異なる
・書いているのは漫画でなく小説
・A〜Cは50部、Dは40部刷る
1回目 A5冊 計 5冊
2回目 A4冊 計 4冊
3回目 A1冊 B10冊 計11冊
4回目 B 4冊 C 7冊 計11冊
5回目 B 4冊 C 3冊 D10冊 計17冊

【通販での頒布冊数(同人誌販社を通じた同人誌の通販も行っている)】
A  7冊
B 25冊
C 21冊
D  2冊

【合計頒布冊数(2017年5月)】
A 17冊
B 43冊
C 31冊
D 12冊
合計 103冊/190冊

(参考:初回参加時の記事)http://otapol.jp/2015/08/post-3234_entry.html
頒布は5冊、だけど幸せ…初心者が同人活動を始めてみると…【イベント参加編】


■複数の同人誌があることと、同人誌が薄いことの重要性

 上記結果から、50部刷らず、30部にしていれば同人誌BとCは「2回のイベント参加と通販」で約1年ほどで気持ちよく完売できていたのだ。しかし、完売してしまうと次回のイベント参加時に机に並べられるものの種類が減るためスペース周りが寂しくなるというデメリットがある。並べられる本が複数あると華やかで、この効果は案外侮れない。買う側の立場に立てばスペースに一種類しか同人誌がないと、「お目当て買い」ならいいだろうが、「買うかどうかは決めてないけどチラ見してみようかな」程度ならプレッシャーがあるはずだ。

 また、私の場合出したどの同人誌(A〜D)も30ページに満たないことも同人活動を続けるにあたりプラスに動いている。同人誌は「薄い本」とも呼ばれるが、小説の同人誌は100P超えも珍しくない。しかし私の書く同人誌は看板に偽りなしの薄い本だ。長い話を書くのが苦手なので厚い本は羨ましくもあるのだが、当日の搬出、搬入などを考えると、「薄くて軽い」は感動的に楽だ。私はカートすら使わず大きめの旅行バックでイベント参加している。自宅でも在庫はそこまで場所を占めない。これが分厚い同人誌だったら、その都度宅配便を手配したり、在庫をカートで運んだり(重い在庫は帰り道が特に辛いはずだ)、家の中で存在感を増す在庫を見るたびに、ライフは削られ、マリオだったら敵に当たったときのように小ぶりになっていったと思う。


■小説サークルはポスターを作るべきか?

 頒布するなら多くの人に手にとってもらいたいので、今回は新たに1,600円もの設備投資を行った。

【設備投資の内訳】
 A4の卓上ポスタースタンド…1,000円(当記事写真のポスタースタンド)
サークルスペースの上に敷くグレーの布…100円ショップで3枚、300円
値札立て……300円

 スペースの展示は平面的でなく立体的にした方が、歩く人の目を引きやすい。twitterのまとめサイトなどでも同人誌即売会でポスタースタンドを設置した際の効果は多数報告されているが、私は書いているものが漫画でなく小説だ。漫画サークルなら自分の絵を載せればいいが、小説サークルでポスターは意味があるのだろうかと半信半疑で作ったのが今回の記事の写真のようなポスターだ。「誰が出てくるのか」「どんな作風なのか」を、そこまで長くせずに作ってみた。

 また、もともとサークルスペースの上に薄手の白い布を敷いていたが、「布を濃い色にすると売れた」という意見をネットで多く見たので、またも半信半疑で100円ショップでグレーの布を購入した。結果、頒布冊数は過去最高の17冊。 疑ってすまないと思えるほど明らかに結果につながった。特にポスターは、明らかに「おっ」「へえ」と目を向け、足を止めていただいた方が何人もいた。今はpixivやtwitterなどでサークルの作品を事前に知れる機会が多いので、事前に決めたのものしかイベントで買わない人が多いのかと思っていたが、「イベントに来たからにはいろいろ見てみよう」派も案外いるのだ。周囲のサークルを見てもポスタースタンドを使っているサークルは5つに1つあるかないかくらいだったので、目立てたのもよかったのだろう。合戦場のようにどのサークルもポスタースタンドを立てまくるジャンルの場合、さほど目立てなかったかもしれない。

 5回のイベント参加のうち、最初の2回とあとの3回は二次創作の大元となる原作が違う作品になり、現ジャンルでは3回目のイベント参加になるが、3回出ていると前も来てくれた方がまた来てくれたりする。私は人の顔をなかなか覚えられない方だが、自分の本を買ってくれた方の顔は忘れない。さらに、「いつも楽しみにしています」なんて言ってもらったりもして、ボーナスステージのような一日だった。


■午後になっても閑散としないグッズサークル

 イベントは12時を過ぎたら閑散とするのも毎度変わらない。今回17冊を頒布したが、そのうちの12冊は開会後1時間で頒布した。今回最初の一時間が順調だったので、追い風吹いてる、まさかの完売? とジュンジュンしていたものの、11時を過ぎたら一気にのどかになってしまった。皆早起きだ。
 
 しかし、12時を過ぎても俄然元気なブースがあった。グッズサークルだ。グッズサークルは一次創作としてのグッズ(オリジナルグッズ)と、二次創作としてのグッズ(漫画、アニメ、ゲームなどの作品のイメージグッズ)の二種があるが、ともに12時を過ぎても人でごった返していた。私自身は「原作と同人誌があれば何もいらない」ので、公式が出していてもグッズに手を出したことはほとんどなかったが、生の賑わいを見て、コンビニでクリアファイルなどの公式グッズが売られる理由がようやくわかった。百聞は一見に如かずと言うが、いくらネットやテレビで気の利いた意見や映像を見ようが、実際自分の目で見てみないと腑に落ちないことはとても多い。イベントに出る大きな理由はここにある。

 今回ポスターは試みが奏功した形になったが、試みがたとえ湿った結果になったとしても、やってみようと思ったこと自体を恥ずかしいとか、かっこ悪いとか思わないようにはしたい。臆して何もできなくなってしまったときが心が死ぬときなのだろう。同人活動は仕事でなく趣味だ。「趣味で攻めんでいつ攻める」は心の隅につねに置き、イベント参加をしていきたい。

(文/石徹白未亜[http://itoshiromia.com/])

おたぽる

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