女性天皇実現に向けて本格議論、ハードルは決して高くない

5月12日(日)16時0分 NEWSポストセブン

「愛子さまを天皇に」待望論が再燃(撮影/五十嵐美弥)

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 宮内庁では、古代日本から126代続く皇室の文化や制度、儀式や祭祀に関する膨大な文献が管理されている。今改めて、それらの記録が丁寧に調べられているという。


「過去に女性天皇が在位していた時の資料を掘り出して、その間に宮中祭祀や儀式がどのように行われていたかを調べているそうです。


 たとえば、新天皇は即位の礼で、天皇の玉座である高御座(たかみくら)に立ち、皇后は御帳台(みちょうだい)に立たれます。過去の女性天皇は即位された時、高御座に立たれたのかどうか。


 また、皇室には古来から独特の“血の穢れ”の思想があり、女性皇族は生理中には宮中祭祀に参加されません。かつての女性天皇はどうされたのか。そうした具体的な事案まで調査し、女性天皇容認の本格的な議論に備えているようです」(皇室ジャーナリスト)


 改元をまたいで、女性天皇実現に向け、水面下で着々と準備は進んでいる。


◆愛子天皇待望論が浮上


 賛成79.6%──令和時代が始まった直後の5月1、2日に共同通信が実施した緊急世論調査が大きな話題となった。皇室典範で「男系男子」に限るとした皇位継承をめぐり、女性天皇を認めることの賛否を尋ねた結果、「賛成」が79.6%で、「反対」の13.3%を大きく上回った。


 時代の移り変わりを目撃した国民は、皇室の歴史と女性天皇に大きな関心を持ったようだ。5月4日には、歌手の宇多田ヒカル(36才)が《日本の皇室の長い歴史の中には、女性が天皇だったことが何度もある(8人、10代)と知り驚く》とツイッターに書き込み、大きな反響を呼んだ。


 5月1日放送の『報道ステーション』(テレビ朝日系)は、現状で女性天皇の議論が遅々として進んでいないことを指摘し、将来的に天皇家の血筋が途絶えてしまう懸念があるとして、「愛子天皇の即位」の可能性について一歩踏み込んだ報道をした。


 にわかに盛り上がる女性天皇の待望論。大きな理由は、「安定的な皇位継承を実現するため」というものだ。


 長い歴史を持つ日本の皇室にとって、安定的に皇位を継承することは何にも増して優先される最重要事項である。


 皇位継承の規則を定める皇室典範の第一条には、《皇位は、皇統に属する男系の男子が、これを継承する》と記される。「男系の男子」とは、父方が天皇の血筋をひく男性のことだ。このルールでは、現在、皇位継承資格を有するのは、継承順位順に【1】秋篠宮さま、【2】悠仁さま、【3】常陸宮さまのたった3人に限られる。


「これは安定的な皇位継承にとって危機的な状況です」と指摘するのは、前出の皇室ジャーナリストだ。


「常陸宮さまはすでにご高齢ですし、秋篠宮さまは天皇陛下と6才しか違わないため、将来にわたって天皇の地位を務められる皇位継承者は、悠仁さまに限られます。悠仁さまが結婚された後、その妻との間に男子が生まれなければ、天皇家にとって何よりも重要な皇統が途絶え、天皇制が終焉してしまうのです」


 悠久の歴史を誇る日本の天皇制が終わる──あまりにショッキングな事実に国民は震撼した。そこで愛子天皇の待望論が浮上したのだ。


 宇多田がツイートしたように、過去の日本には、推古天皇、持統天皇といった女性天皇が実在した。今の時代の男女平等の理念に即しても、女性天皇の気運が盛り上がる。


 加えて「秋篠宮家の諸問題」を指摘する声もある。


眞子さまのご結婚の目処が立たず、結婚を許されていない秋篠宮さまに対し、佳子さまは反発する姿勢です。ご夫妻はお子様方の自由意思を尊重される教育をされてきましたが、ここにきて不安の声が上がっています。悠仁さまが天皇にふさわしい人格に育たれるのかが注目されます。


 一方で愛子さまは、生まれた時から『皇太子の長子』の立場で、天皇陛下の立ち居振る舞いを暮らしの中で学ばれてきました」(前出・皇室ジャーナリスト)


 政府も重い腰を上げた。菅義偉官房長官は5月1日、安定的な皇位継承について、今秋以降に検討を本格化する考えを示した。女性天皇容認が念頭にあるのは間違いない。


「小泉純一郎政権時代の2005年、皇室典範に関する有識者会議で『皇位継承は男女問わず、長子優先』という結論が出され、改正案が翌年の国会に提出される運びでした。ところが、2006年2月に紀子さまが懐妊され、悠仁さまが誕生されると、お蔵入りになったんです」(皇室記者)


 女性天皇実現へのハードルは、決して高くないのだ。


※女性セブン2019年5月23日号

NEWSポストセブン

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