笑福亭喬若が三喬襲名会見「本当にうれしい」
2025年5月12日(月)15時19分 スポーツニッポン
落語家・笑福亭喬若(50)が12日、来年2月に三代目笑福亭三喬を襲名することを発表した。師匠の七代目笑福亭松喬(64)の前名を襲名することになり、喬若は「ご存命中に継げることは本当にうれしい」と目を細めた。師匠の松喬は「三喬を継いで、ゆくゆくは松喬も継いでほしい」と早くも次の名跡襲名まで明言してみせた。
喬若は98年、大産大の先輩である二代目三喬(現松喬)の一番弟子として噺家の世界に。顔が似てることから「落語会の松坂大輔」と自称した。人柄の良さを発揮して、正統派落語家として活躍。08年になにわ芸術祭新人賞を受賞。今年8月27日には「第六回大阪落語祭初日文楽劇場公演」への出演も決まっている。その国立文楽劇場で来年2月1日に襲名披露公演をスタート。当日は桂福団治、桂南光、笑福亭仁智、笑福亭鶴瓶、師匠の松喬ら豪華な先輩噺家がゲストで登場。3月1日の東京公演(深川江戸資料館)では笑福亭鶴光、柳家さん喬、柳家喜三郎、春風亭一花らが出演する。
師匠の松喬が16年8月に七代目を襲名することを発表。その前年に松喬襲名話が出た際に、師匠から「次はお前が三喬、松喬を継ぐか?」と問われ、喬若は「やります」と即答したという。17年10月に七代目松喬が誕生。すぐにも三喬の襲名発表をするはずだったが、コロナ禍で「襲名してもお客さんが集まらない」との理由で延期。ようやく26年2月に三代目三喬がお目見えすることになった。
この日の発表会見でも「緊張してます。前より緊張感が増してます」と喬若。中2の息子が通う中学ではPTA会長を務めており、語り口調がついつい会長風に硬くなってしまうそうだ。「マクラ、つかみが苦手」と苦笑い。落語のうまさは知られているだけに、これからの課題はフリートークか。
初代三喬と、二代目三喬である現師匠もその後は松喬への道を進んでいった。「師匠のらくだをやりたい。。師匠のように落語がパーフェクトにできる噺家になります」と目標を掲げる。襲名披露公演では得意ネタの「初天神」を披露。「親子の噺が好きです」。国立文楽劇場、東京の後、福井、名古屋、神戸、京都など計11カ所でお披露目ツアーを展開する。