「世にも奇妙な物語」35周年SPで5本の名作放送!タモリが語る秘話「私の人生自体が“奇妙”です」
2025年5月16日(金)5時30分 スポーツニッポン
フジテレビは31日に土曜プレミアム「世にも奇妙な物語35周年SP〜伝説の名作一夜限りの復活編〜」(土曜後9・00)を放送すると発表した。おなじみのストーリーテラー・タモリ(79)と豪華キャストが“奇妙な世界”へといざなう「世にも奇妙な物語」が35周年を迎え、スペシャル番組の放送が決定。今回はファンの中でも人気の高い過去作品の中から、ストーリーテラーが選んだ珠玉の5本の名作を届ける。
「世にも奇妙な物語」は1990年4月にレギュラードラマとして放送を開始し、その後は特別編という形で年に2度放送。これまで各時代を代表する作家や脚本家と豪華俳優を掛け合わせることによって、その名の通り“奇妙な”物語の世界観を作り出してきた。90年4月、中山美穂さん主演の「恐怖の手触り」を1本目としてスタートし、単に心理スリラーだけでなく、ホラー、ミステリアス、シュールコメディ、SF、ファンタジーなど多彩なストーリーで創られ、これまでに577本もの名作を世に送り出してきた。誰でも忘れられないエピソードがあるであろう「世にも奇妙な物語」から5本の名作を放送する。
放送を前にストーリーテラーのタモリが過去の撮影時の思い出を振り返り、番組の魅力を語った。
タモリのコメントは以下の通り。
——35年間の放送を振り返って、特に印象に残っている作品を教えてください。
「いろいろありますが、『ズンドコベロンチョ』ですかね。ほんとに他にもいろいろあります」
——ストーリーテラーを演じるうえで、意識されていることはありますでしょうか。
「(意識は)してないです。いつもセリフを覚えるだけで精一杯です。強いて言えば、無機質にやればいいのかなと思っているくらいですね」
——初期の頃は、各エピソードの中のワンシーンにテラーが登場したり、はたまた別の役としてカメオ的な出演もされていますが、特に印象に残っている撮影はありますでしょうか。
「いろいろな役をやりました。特殊な役ではないですが、普通のおじさんの役をしたときに、撮影現場の近くで待機していたら、そこで撮影を見ていていいんだと思った通行人の方々が集まってきて、“何やってるんですか?”って私に聞いてくるんですよ。“ドラマの撮影じゃないですか〜”なんて答えたりしていたら、かなりの人がどんどん集まって来てしまって、見学者席みたいになってしまったことがありましたね。あれはよく覚えていますね(笑)」
——ちなみに、撮影でADさんに怒られたことがあると聞きましたが…
「あれは忘れもしないですね。“おでん屋さん”役のシーンで、現場(撮影)がかなり押して食事の時間も取れず、お腹が空いてしまって。目の前にいっぱい撮影用のおでんがあったので、『ひとつくらい食べても大丈夫だろう』と、一緒にいた鶴ちゃん(片岡鶴太郎さん)と食べてたら、『食べちゃだめじゃないですか!おでんの見た目(のカット)があるんですから!』って烈火のごとく怒ったADが飛んできて叱られて。ただ、私たちは“おや?”と。我々の見た目のおでん(のカット)なら分かるんですが、“おでんの見た目”って、おでんに目がついているわけないのに(笑)、それくらい彼は怒ってましたね。そしてその撮影が終わって、結局ほぼ何も食べられずにロケバスに戻ってドアを開けたら、そこで当時のプロデューサーがケンタッキーをバクバク食べてて。あれは腹立ったなぁ(笑)」
——これまでさまざまな監督が「奇妙」を演出してきましたが、一番記憶に残る監督はどなたでしょうか。
「それぞれが面白い監督でしたね。ただ、一番は星くん(星護監督)ですかね。ユニークな人で、演出をするときに自分で演じてみるんですが、これが本当に下手(笑)。下手っていうか変なんです(笑)。その通りやれって言われてもこっちはできないんですよ。当初は『この人どうなんだろう?』と思っていたのですが、でも何度かやっているうちにだんだん面白くなってきて、星くんの演技指導を見たくなって、わざと“星くん、これどうやるの?”なんて聞いたりしてました(笑)。ところが、出来上がったものを見ると、画は良いしよくまとまっているし、本当に腕が良くて…感心しましたね。去年久しぶりに彼に会ったのですが……やっぱり変でしたね(笑)」
——タモリさんがこれまでに遭遇した“奇妙”な出来事を教えてください。
「私の人生自体がぜんぶ“奇妙”です」