メル・ギブソン、謎の“ラスボス”怪演「探求するキャラクターとして面白い」『コンティニュー』
2021年5月17日(月)14時0分 シネマカフェ
ジョー・カーナハン監督とグリロからのオファーで本作の出演を決めたというメル・ギブソン。「ジョーとフランクに映画に出てくれって頼まれたんだ。きっと楽しいからって言うんだ。それは十分な理由だと思ったよ」と出演の経緯を明かす。
また、ヴェンダーのキャラクターについて「ヴェンターという奴は、弁舌で自分の声にうっとりするんだ。それは僕にとって難しいことだよ。自分をもったいぶって扱うなんて。世界征服を目指す社会病質者なら普通、かなり自己陶酔するんだろうね」と分析。
「そういう面で、ヴェンター大佐は、演じるキャラクターとして、また探求するキャラクターとして面白い。複雑な人間なんだ」と演じる難しさと面白さを語り、「このキャラクターは邪悪にほくそ笑むだけじゃない。本当のところ、少しばかり同情できるようにヴェンタ—大佐を演じた。観客が理解できるようなキャラクターにしたかった」と明かす。
「こういうキャラクターを演じることの秘訣は、俳優である僕がまずキャラクターを理解することなんだ。そうすればたぶん、観客もキャラクターがどんな人物で、その行動の根底に何があるのか、またどうしてこんな人間になったのかを理解できる。僕の場合、たいてい、ユーモアからキャラクターを理解する。何がこの男を怒らせるのかは、ユーモアから理解できる」とベテラン俳優ならではのアプローチ方法を解説する。
劇中では、筋骨隆々なグリロと拳を交えるシーンもあり、ギブソンのパワフルな一面も見られる一方で、「昔はアクションなんて楽にこなしたものさ。今は本当にしんどいよ」と吐露、「今じゃ、優秀なスタントが必要だね」と冗談混じりに撮影の過酷さを告白した。
『コンティニュー』は6月4日(金)より新宿バルト9ほか全国にて公開。