上がれない階段、鳥へと姿を変える魚……不可思議な「だまし絵」の世界——すごいアート

5月18日(金)17時0分 文春オンライン

 オランダの版画家エッシャー。代表作150点が並ぶ本展ではその世界を科学や技法など8つの章に分けて紹介する。風景画や家族の肖像などの初期作品、素描や版木など貴重な資料も揃う大回顧展だ。


 この画家の真骨頂はなんといっても錯視効果を駆使しただまし絵。上がっても上がれない階段。ねじれ繋がるメビウスの輪。トカゲは紙から浮き上がり、魚は鳥へと姿を変える。彼の描く不可思議な世界は私たちを捉えてやまない。


 計算し尽くされたその絵は、一見冷たく近づき難い。だけれども、じっくり向き合ううちに手仕事の温かさが滲み出てくる。版画ならではの紙やインクの風合いも味わい深い。


 現実にはない世界を描きたい。エッシャーは人生をかけてその想いを貫いた。そんな彼の熱い心に触れた時、静かだった画面は動き出す。なぜ、どうして、こう見えるのか? 疑問と好奇心いっぱいにその絵と向き合おう。



INFORMATION


『ミラクル エッシャー展』

6月6日〜7月29日 上野の森美術館 03-5777-8600(ハローダイヤル)

(大阪・福岡・愛媛展もあり)

http://www.escher.jp/




(林 綾野)

文春オンライン

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