手塚理美さんが『徹子の部屋』に出演。グレイヘアに変えてからの心境を語る「染めることに疑問を感じて。どれだけナチュラルに生きていけるか」

2024年5月21日(火)12時0分 婦人公論.jp


「ようやく知った自分のグレイヘアは想像より黒かった(笑)。こういう感じで白と黒がムラに出るんだ、ということもわかりました。」(撮影:清水朝子)

2024年5月21日の『徹子の部屋』に俳優の手塚理美さんが登場。60歳を前にして黒髪からグレイヘアへのイメージチェンジをした手塚さん。62歳を迎えた中、いろいろな髪色を楽しんでいるという近況や、俳優の道に興味を持った息子について語ります。今回は、グレイヘアに変えてから3年後に行われた『婦人公論』2020年11月24日号のインタビュー記事を再配信します。
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長年の黒髪ストレートから、56歳で突然のイメージチェンジ。グレイヘアへの移行期間は挑戦と試行錯誤の連続でしたが、3年がたとうとする今、だいぶ理想に近づいてきたと言います(構成=山田真理 撮影=清水朝子)

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白髪染めに疑問を感じて


おととしの4月、出演したテレビ番組で「60歳に向けて、3年越しでグレイヘアになります!」と宣言しました。今、誕生日まであと半年ちょっと。だいぶ理想に近づいてきたと思っています。

これまで、髪形を黒髪のストレートにしていたのは、それが日本人女性として自然なスタイルだと思っていたから。また、女優として、そのほうが現場ごとに役柄に合わせやすいからです。でも40代になってから少しずつ白髪が出て、毛量も減り、年齢を感じるようになりました。髪に優しい漢方由来の白髪染めを使ってはいましたが、3年ほど前から、月に2回サロンに通って染めることに疑問を感じ始めたのです。

先輩女優の方々にも、どのタイミングで本当のご自分の髪色を出すかということに悩んでいる方がいらっしゃって。私も自然体でいるのが好きなので、白髪染めをやめ、自分の本来の姿でいられたら、という思いを抱いていました。

ちょうどその頃、雑誌で女性たちがグレイヘアを楽しむ特集を見て、「やるなら今だ!」と直感しました。皆さんとても自然に、自分らしく年齢を重ねていらっしゃる姿が素敵だったから。若く見られたいか、素敵に見られたいかといったら、私は後者なのだと、改めて気がつきました。そして、きれいにグレイヘアに移行するにはどうしたらよいか、すぐにサロンへ相談に出かけたのです。

グレイヘアへの移行期間は挑戦と試行錯誤の連続でした。分け目の白髪が目立ちにくいからと勧められ、髪形はベリーショートに。以前から憧れていた髪形でしたが、ここまで短くしたのは芸能界に入ってからは初めてだったので、ドキドキしましたね。

隠れ完璧主義を外して


髪色は、まずブリーチをして色を抜き、2年かけて明るいブラウンから落ち着いたベージュ、ミルクティー色へと少しずつ変えていきました。仕事以外でカラーリングするのは生まれて初めて。急に薄い色にするのは勇気がいることでしたが、せっかくだからといろんな髪色を試してみました。

そんな時期を経て、今年初めに染めるのをやめ、今は自分本来の髪色になりました。ようやく知った自分のグレイヘアは想像より黒かった(笑)。こういう感じで白と黒がムラに出るんだ、ということもわかりました。

私たちのように「映る」仕事では、どうしても自分の年齢や見た目を意識させられます。いちばんあれこれ悩んだのは、50歳前後でしょうか。体力がガクンと落ちたのを感じたり、ショーウィンドウに映った自分の姿に愕然として、ジムで体づくりに励んだ時期もあります。現状をキープする努力は今も続けていますが、最近は、できないことはできないと諦め、無理はしないように心がけています。

小学生でこの世界に入って以来、私は妙にマジメというか、隠れ完璧主義みたいなところがありました。そうしたものも全部外して自分らしく生きてみたいと思えるようになったのは、ようやくここ数年のこと。4年前、吉本興業に移籍したのも、女優の枠を超えて自分を変えてみたいという気持ちからでした。人は変化しないと成長できないし、ただ待っていても自分にとって良い変化は訪れないと思うのです。

変化を怖がらず楽しんで


グレイヘアにしたいと思っても、周囲に反対されるという女性も多いかもしれませんが、幸い息子2人は「いいんじゃない?」という反応でした。

仕事先にも、意外とすんなり受け入れられたと思います。ちょうど世の中でグレイヘアが注目された時期でもあり、この髪のままドラマにも出演させてもらいました。事務所を移籍して、バラエティ番組の出演が増えていたことも良いタイミングでした。

意外に思われる方もいるかもしれませんが、私にはガード下で飲むのも好き、という一面もあるんです(笑)。番組で素のままの自分を見せることで、「手塚さんって意外と男前なんですね」と驚かれるのも、今は楽しいですね。

ベリーショートにしてから高い襟の服が似合うようになったり、以前は苦手だった明るい色が着こなせるようになったりと、一つ一つの変化を新鮮に楽しんでいます。今後はどれだけナチュラルに、自分らしく生きていくかが人生の課題。そのファーストステップがグレイヘアだとしたら、次の挑戦はノーメイク。すっぴんでカメラの前に立てるくらい、内面も含めて素敵に年を重ねていけたらと思っています。

かつての私なら、「グレイヘアにしたらそのままであらねば」と頑なに考え、苦しくなっていたかもしれません。でも今は、また染めるのもアリだなあ、と思うのです。髪はまた伸びるもの、と柔軟に受けとめられる気がしています。

今、グレイヘアにしようか迷っている人がいるならば、「まずやってみて」とお伝えしたいです。私自身、本当に自分に似合うのかもわかりませんでした。でも、変化を怖がらず、挑戦してみると、意外と楽しめたり、新しい自分に出会えたりするかもしれませんよ。

婦人公論.jp

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