女磨きサボッたら女失格だけど「キラキラ主婦は家事育児放棄してそう」と蔑むダブルバインド!/『人は見た目が100パーセント』第七話レビュー

5月27日(土)2時0分 messy

『人は見た目が100パーセント』公式サイトより

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視聴率が5.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)を記録しちゃいました、『人は見た目が100パーセント』(フジテレビ系)第七話。でも第四話の5.5%がここまでの最低なので、最低視聴率は更新していません。今クールのゴールデンタイムドラマ最下位争いは、『人は見た目が〜』と『櫻子さんの足下には死体が埋まっている』。どっちもフジテレビです。

【第一話】「呪い」を強化し、女性をバカにしているようにしか見えなかった
【第二話】このクソ「セクハラ」ドラマを垂れ流していいんでしょうか?
【第三話】“女性視聴者に必要なモノ”を狙った結果、完全にスベッている
【第四話】狭すぎる女子定義、知ってる情報しか流れてこない
【第五話】女子モドキを卑屈にさせるのはキラキラ女子ではなく「正しい女の在り方」を決めてかかる社会ではないか
【第六話】「“女性として”認められるためにカネを使え」って脅しでモノ売るのやめませんか

ジャミロクワイは来なかった…

八王子の製糸研究所に勤めていた3人の研究職女性・城之内純(桐谷美玲)、前田満子(水川あさみ)、佐藤聖良(ブルゾンちえみ)は、保湿効果が高く新たなファンデーション開発の要となる貴重な繊維素材「セルロースナノファイバー」の開発が認められ、丸の内にある大手化粧品メーカー「クレエラジャパン」に研究室ごと異動しました。しかし同社は「セルロースナノファイバー」の開発成果を奪い取りたかっただけで、3人は異動してきた途端に“干され”扱い。というかオシャレや流行に無頓着で美意識の低い純たちは、社内で人間扱いされていません。

クビにされるのを恐れ(再就職できる気がしないという)、3人は同社の“過酷な掟”に従うべく、女子力研究に邁進。そのうちに純は、会社と同じ敷地内にある人気美容室ルーチェのトップスタイリスト・榊(成田凌)に恋。聖良は同じく八王子から異動してきた研究員の丸尾(劇団EXILE町田啓太)に恋。彼女らの「可愛くなりたい」目的は、恋愛成就のため、にスライドしています。

前回、怪我をしてセレブ御用達の高級病院(そんなもんあるのか?)に入院した純は、榊さんにお見舞いに来てもらった御礼に美味しいドーナツを差し入れ。その際、榊さんが業界関係者からジャミロクワイの来日公演チケットをコネ入手したことを知るのですが、そのチケットは、庶務課のキラキラ女子・岸根さん(足立梨花)のために取ったものだとわかってしまい大ショック。

ああ……現実に5月24日に東京・お台場のZepp DiverCity、5月25日に東京・有楽町の東京国際フォーラム ホールAで予定されていたジャミロクワイ公演。22日に、「Jay Kayの腰痛が悪化したため」急遽中止が発表されちゃったんですよね。そこまでドラマに反映できるはずもなく。視聴率もないし運もついてないですね、このドラマ……。

一方、痩せたいしお肌もキレイになりたいブルゾンちゃん、じゃなくて聖良は、ココナッツオイル研究を提案。いまさらココナッツオイルって。巷では今はもうギーなんじゃないのか。原作マンガ連載時はココナッツ老いる全盛期だったとして、今放送するんなら情報更新して出したほうがいいんじゃないすかね。面倒くさかったんですかね。

キレイな主婦はダメ

さて今回注目だったのは、小学五年生の息子がいる人妻・満子が、週末に高校の同窓会があるので「若くキレイに見られたい」とリフトアップ研究に励むところ。当時好きだったサッカー部のキャプテン・守口くんと10数年ぶりの再会になるため、10代のころのプリプリたまごっち肌しか知らない彼に「老けたな」と思われたくないと。「相手も同じように老けてるんだから良くないですか〜?」とツッコまれても耳を貸さない満子ですが、小学校の保護者会に出たことで「やっぱ無理に若く見せなくていーや」とあっさり方針転換するんです。

保護者会で繰り広げられるのは、最低最悪のママ友トーク。高そうな服を着たキレイなお母さんを見咎めて、満子とママ友たちは口々に悪口を言い合います。

「よく保護者会なんかにオシャレしてくるよね」
「絶対ろくに育児やってないよ」
「てか育児放棄してるんじゃない?」

そんな会話を満子は「楽しいんだよね〜」と言い、「『綺麗だね』って言われるより『家事育児ちゃんとやってるね』って言われるほうがいいもん、オシャレなんてやめたっ」。いちいち地雷踏むなあ、わざとかな? というのもつい先日、フジの朝ワイドショー『ノンストップ!』で千秋・小倉優子・福田萌がゲストとして<ママ友の服装>についてなんやかや口出ししてたばっかりじゃないですか。千秋は「朝からばっちり化粧してる人とは気が合わない〜。朝から子どものお弁当とか忙しいのに、メイクの時間をそんなに大事にしてる人なんだなって」と発言してました。うん、気が合わなくてもいいけど、批判的なニュアンスで言うことなくない?

山田優さんとか、母親になったタレントさん全般が言われることですけど、服装や髪色などが派手、つまり金髪とか濃いアイメイクとかネイルとか露出度高い服とかハイヒールとかね、そういうのをチョイスすると「育児ちゃんとやってなさそう!」って叩かれますよね。関係ないだろって思うんですけど、上記、ドラマ内の満子たちの会話はまんまそれ。“ネットの悪口”をトレースしてる。ほんっとフジのセンス……(←これもまた“ネットの悪口”になっちゃいますかしら)。保護者(てかママしかいない)たちの会話をあえて登場人物の誰にも否定させず、「女の醜さ」を強調してるんですかね?

結果的に満子は、「家事育児をがんばって老けたね」or「家事育児をやらずにキレイだね」のどっちの言葉が欲しいかを天秤にかけ、「『キレイだね』って言われたい、悪口なんてチリみたいなもんよ、そもそもちゃんとやってないかなんてわかんないし、家事育児やらずに済んでキレイならダブルで良いしっ!」と判断し、それなりのオシャレをしたうえで同窓会に臨み楽しみます。家事育児をがんばったら老けるのかな? キレイな人は家事育児をしないのかな? モヤモヤする〜〜〜〜〜。ちなみに筆者は家事も育児もキレイもそこそこ以下のがんばりで留めてます。全力投球とかしたくない! すっぴんだと「女サボッてる? 磨いてこ!」、がっつりメイクだと「家事育児サボッてない? 主婦失格!」、このダブルバインドを無視して女全般にかかる呪いを全部肯定しながら進んでいくRPGみたいなこのドラマ、見ていて本っ当にしんどいです。

(ドラマ班:下戸)

【第一話】「呪い」を強化し、女性をバカにしているようにしか見えなかった
【第二話】このクソ「セクハラ」ドラマを垂れ流していいんでしょうか?
【第三話】“女性視聴者に必要なモノ”を狙った結果、完全にスベッている
【第四話】狭すぎる女子定義、知ってる情報しか流れてこない
【第五話】女子モドキを卑屈にさせるのはキラキラ女子ではなく「正しい女の在り方」を決めてかかる社会ではないか
【第六話】「“女性として”認められるためにカネを使え」って脅しでモノ売るのやめませんか

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