麻原らオウム確定死刑囚「6月執行説」の根拠と上祐氏の懸念

5月28日(月)16時0分 NEWSポストセブン

刑が確定して11年以上の月日が流れた(時事通信フォト)

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 オウム真理教(現アレフ)の元教祖・麻原彰晃(本名・松本智津夫)死刑囚の周辺が慌ただしくなっている。


「5月中旬以降、『6月に麻原らの刑が執行される』との情報が司法記者クラブ内を駆け巡り、各社ともXデーに備えた厳戒態勢を敷いています」(全国紙司法担当記者)


 今年3月、東京拘置所に収容されていたオウム確定死刑囚13人のうち7人が全国の拘置所(支所含む)に移送され、「執行準備か」との観測が一気に広がった。死刑制度に詳しいジャーナリストの青木理氏の指摘。


「移送は、麻原1人でなく共犯のオウム死刑囚も同日執行するための措置と見られています。共犯事件の死刑囚は同日に執行されるのが原則。東京拘置所ではこれまで一日に最大で2件の死刑執行例があるのみです」


 各拘置所には刑場は1つしかないとされ、移送し分散させることで刑場を確保し、一斉執行に備えているという見方だ(法務省は「移送は執行とは関係ない」と回答)。


 そうしたなか、突如降ってわいた「6月執行説」。関係者たちが語る“根拠”は次のようなものだ。


「来年は天皇の生前退位という一大イベントがあり、恩赦も予定されている。再来年には東京五輪が控え、オウム死刑囚の執行は“今年しかない”との暗黙の了解が法務省内にはある」(前出・司法記者)


 法務省関係者はこう話した。「7月に上川(陽子)法相の欧州外遊が予定されていて、8月に入れば自民党総裁選の準備に政治家は忙しくなる。9月の総裁選が終わり、内閣改造で法相が替わることがあれば、すぐに執行命令書にサインできる状況ではなくなる。年末に近づけば目前に迫った生前退位の祝賀ムードに水を差しかねないので適切でないとの声が省内にある」


 前出・青木氏も「国会開会中に死刑執行はしないとの過去の慣例に倣えば、仮に延長がないとして6月20日の国会閉会後がひとつの焦点になる」と話す。アレフから離脱した『ひかりの輪』代表の上祐史浩氏は本誌取材にこう答えた。


「死刑執行後に心配されるのはアレフ信者による後追い自殺などです。今でもオウムの後継団体であるアレフは“自分たちの信仰が麻原尊師を生かしている”と信じて活動している。死刑が執行されない限り、アレフの組織延命と“麻原信仰”は止まりません」


 いまだ麻原死刑囚を「開祖」と位置づけるアレフの今後の動向にも注目が集まっている。


※週刊ポスト2018年6月8日号

NEWSポストセブン

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