コロッケ、怒られてもやり続け…ものまねへの反応の変化に感慨「諦めてくれた(笑)」 60代もパワフルに新境地開拓

2024年5月29日(水)11時0分 マイナビニュース

●ものまねに否定的な役「見たことないコロッケを見てもらえたら」
1980年に『お笑いスター誕生』(日本テレビ)でデビューしてから約44年、数々のものまねで笑いを届けているコロッケ。ものまねレパートリーは300種類以上で、常に新しいネタを開拓している。6月2日〜18日に東京・明治座で上演される『中村雅俊芸能生活50周年記念公演』では、ものまねに否定的な人物を演じるという。コロッケにインタビューし、同公演への意気込みや、ものまねに対する思い、今後の抱負など話を聞いた。
『中村雅俊芸能生活50周年記念公演』は、昭和歌謡音楽劇とコンサートの二本立ての構成。第1部の『どこへ時が流れても〜俺たちのジュークボックス〜』は、中村扮する星川誠がマスターを務める宮城県の田舎町にあるカフェが舞台の音楽劇で、コロッケは都会から戻ってきたカフェの昔からの常連客役を務める。
「自分が憧れていた方とご一緒できるというのは本当にうれしいです」と声を弾ませるコロッケ。中学時代には、『俺たちの旅』で中村が着ていたファッションを真似していたという。
「新聞配達のバイトをしていたのですが、初めてのバイト代で買ったのが、雅俊さんがドラマで着ていたフィールドジャケットで、ベルボトムのラッパズボンと下駄も履いていていました。髪型も、あそこまでは伸ばせなかったですが近い髪型にしていました」
ビジュアルだけでなく内面の部分でも中村が演じていた役柄から影響を受けていたそうで、「ドラマの中で、生徒や友達に一生懸命だったり、真っすぐな役が多かったので、僕も友達や家族など、全部に対して真っすぐ一生懸命に向き合いたいなと。全力で動くというのは真似できればいいなと思っています」と語る。
公演で演じる役柄については、「中村さん演じる主人公が営むカフェの古くからの常連客で、都会に憧れ地元から出たけど、4年に1回地元に帰ってくる。何をやっても成功せず、本当はものまねが得意だけどものまねが嫌いで、『人の真似して食べていくなんてダメ。自分のオリジナルじゃなきゃ』という考えを持った人です」と説明。
「ものまねでずっと食べてきている僕がそういう人を演じるのは面白いかなと思って提案させていただきました。僕の中では今までやったことがない役で、ものまねを否定しているということ自体が新しいので、皆さんが見たことないコロッケを見てもらえたらと思います」と意気込む。
ものまねに否定的な役とはいえ、劇中でものまねする場面もある予定だという。先日行われた会見で「難しい」と吐露していた中村のものまねも見られるのか気になるところだ。
○ものまねを世のため人のために「人の揚げ足を取って食べているので」
コロッケ自身はもちろん、「ものまねを否定したことは一回もない」とのことで、「それで食べさせてもらっているので」と感謝している。
改めてものまねへの思いを尋ねると、「ものまねは僕の中で一生やっていくもの。ものまねというジャンルをもっともっとエンターテイメントにしたいし、ものまねをやらせていただいているんだから、ものまねを世のため人のために使っていこうという思いがあります」と回答。
「ものまねをさせていただいているご本人からすれば、『ふざけんなよ』と思われていることが多いですから。人の揚げ足を取って食べているので、ボランティアをしたり、警察のお手伝いをしたり、人の役に立つようなことをしていきたいなと。これは後輩にもよく言っていることで、坂本冬休みらも一日警察署長をやったりしていますが、ものまね芸人が集まって役に立てたらいいなと思っています」と語る。
●「ものまねを職業として認めていただけるようになってきた」
ものまね対象者の特徴を誇張するコロッケのネタ。本人から嫌がられてもやり続け、次第に受け入れてもらえるようになったと変化を喜んでいる。
「ご本人が嫌がることをやっているわけですが、雪解けが来るんだなと。20年、30年やっていると、ご本人とお話しする機会がでてきて『別にやってもいいけど』と言ってもらえたり。野口五郎さんも岩崎宏美さんも五木ひろしさんも北島三郎さんも、皆さんにかわいがっていただけるようになり、こんな時期が来るんだなと思いますね。コロッケだから仕方ないと許していただけるようになり、ものまねを職業として認めていただけるようになってきたのかなという感覚があります」
本人から優しい言葉をかけてもらったときには反省の気持ちも芽生えるそうで、「失礼なことをやっちゃいけない」と思うも、結局は「失礼なことをやらないのは余計失礼だから、もっとやろう」という考えになるという。
ものまね対象者のファンも、以前と比べて温かい目で見てくれるように。
「今は皆さん、怒るというより、仕方ないなと諦めてくれたのかなと(笑)。『ダメって言ったってどうせコロッケはやるでしょ』と思っていただけるようになった気がします」
とはいえ、今でも怒りを買うことは多々あるようで、『鬼滅の刃』のものまねをした際には、作品のファンから怒られたという。
「『鬼滅』ファンは怒りますが、他の人たちは笑っているという、遡ればずっとそれの繰り返し。田原俊彦さんをやり出したときも、ファンの方は怒っているけど、そうではない人たちは笑っている。そして、怒っていた方たちも次第に、仕方ないと受け入れてくれるという感じですね」
批判的な声が寄せられても傷つくことはないそうで、「それも楽しんでいます。昔から異常なプラス思考なので」とニヤリ。「好きだからやっているというのが一番。僕はモノマネしかないので、それを王道としてやり続けていくしかないと思っています」と熱い思いを語った。
ものまねの対象にする人たちについては、「好きだから余計なことをしたくなってしまう。ネタは尽きないです」と言い、「最近BTSのモノマネもしていて、『Dynamite』を『サムゲタン』という替え歌にして歌っていますが、好きで聴いていたら思いつくんです。基本的にいたずらっ子で、性根が悪なんでしょうね。『Dynamite』はかっこいい曲ですが、面白くしたくなってしまうんです」と笑った。
○「ものまねは生涯現役! 一生ふざけます!」 新たな挑戦も続々
今年6月に憧れの中村が50周年を迎えるが、コロッケは2030年が50周年の節目となる。
「50周年まであと5年ちょいですが、今後も今やっていることを持続させていることが一番大事だと思っています。ものまねは生涯現役! 一生ふざけます!」
今の活動を持続させながら、新しいことにも挑戦していくつもりだという。
「60歳を過ぎてからいろいろなことに挑戦していて、少し前からやっているものまね落語も完成してきていますし、DJコロッケというものをやったり、食べながらものまねなどが見られる食フェスをプロデュースしたり。持続が一番大事ですが、そこに付随する新しいことも増やしていきたいなと。たぶんそのうち畑もやったりしていると思います」
新境地を開拓し続け、60代になりパワフルさが増しているコロッケ。「せっかく芸能界にいるのに頑張らなくてどうすんの!? って思うんです。この場所にいさせてもらっているので、できることはどんどんやっていきたいなと。ネタもまだまだ尽きないですし、野望は多いので(笑)」とエネルギーに満ち溢れていた。
■コロッケ
1960年3月13日生まれ、熊本県出身。1980年8月に『お笑いスター誕生』(日本テレビ系)でデビュー。テレビやラジオへの出演のほか、全国各地でのものまねコンサートや大劇場での座長公演を定期的に務める。現在のものまねレパートリーは300種類以上。俳優として映画やドラマなどにも出演している。2014年に文化庁長官表彰、2016年に日本芸能大賞を受賞した。

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