「シャーロック」ばりの中国発・推理ドラマ「開封府」リリース決定
2018年6月5日(火)12時32分 シネマカフェ
■あらすじ
北宋第3代皇帝・真宗の時代。宮廷では宰相の王延齢と軍権を掌握する張徳林が勢力争いを繰り広げ、腐敗官僚が幅を利かせていた。そんな中、盧州で1人の男児が誕生する。包拯(ほうじょう)と名付けられたその子は兄夫婦の元で元気に成長するが、ある日、兄が役人から無実の罪を着せられ処刑されてしまう。この事件をきっかけに包拯は役人となって世を正すべく、猛勉強を重ね、科挙を受けるために都へと旅立つ。その途上、包拯は開封府の長の娘・尹雨柔と運命的な出会いを果たす。一方、皇宮では、幼い皇子・受益(後の仁宗)の乳母が毒殺され、包拯は事件解決に一役買う。数年後、受益が皇帝に即位。官吏となった包拯は皇宮で次々に起きる難事件に挑んでいく——。
■主人公は“中華圏の「遠山の金さん」”!?
本作の主人公は、北宋の時代に実在し、権力者にも容赦のない裁きを下した清廉潔白な人物・包拯。老若男女から尊敬をこめて「包青天」「包公」と呼ばれ、中華圏での「水戸黄門」や「大岡越前」「遠山の金さん」ともいえる存在だ。劇中では、シャーロック・ホームズばりの頭脳を駆使して事件の真相を暴いていく過程が興味深く、推理劇の醍醐味もたっぷり。演じるのは、大ヒット中国時代劇「琅ヤ榜(ろうやぼう)」(2015)で存在感のある演技を披露したビクター・ホァン。彼が朝廷を揺るがす数々の事件を鮮やかに解決する正義の役人を個性的に演じたことで、本作にハマる人が続出した(※琅ヤ榜のヤは王に邪)。
中国ドラマというと話数が長いというイメージだが、本作は、4話で涙が止まらないといわれ、6話、15話などで一旦締めくくりが来るのが特徴。中でも第1章では、皇子と育ての親との深い絆のエピソードが見どころに。権力の座を巡る朝廷内の争いは、緻密なプロットで視聴者をうならせた「琅ヤ榜」に匹敵する面白さ。皇太后や重臣たちの水面下での攻防を巧みに描いたストーリーには心が震える。
また、皇帝を巡る美しい女たちの争いは、同じく高視聴率を得た「宮廷の諍い女」(2011)さながら。だが、ドロドロ感はなく、その奥にある人間の情が涙を誘う。警察と裁判所機能を持つ役所=開封府を舞台に、野望、愛憎、復讐が交錯する事件の裏に描かれる、奥深い人間ドラマは感動必至となりそうだ。
「開封府〜北宋を包む青い天〜」は9月5日(水)よりレンタル開始、9月19日(水)よりDVD-BOX発売。