山田尚子監督最新作『きみの色』Mr.Children書き下ろし主題歌入り本予告
2024年6月5日(水)4時0分 シネマカフェ
今回新たに解禁されたのは、「Mr.Children」による主題歌「in the pocket」を使用した本予告映像。
人が「色」で見える高校生のトツ子(CV:鈴川紗由)が、同じ学校に通っていた美しい色を放つ少女・きみ(CV:高石あかり)、街の片隅にある古書店で出会った音楽好きの少年・ルイ(木戸大聖)とバンドを組むことになるコミカルなシーンから始まる。
お互いの”好き”と”秘密”を共有している3人が、バンド活動を通じて心を通わせていく様子は、どこか懐かしい空気感で包まれている。
「この先のこと」という漠然とした不安を感じる17歳という年齢ならではの迷いや悩み、そして「わたしたちは何度でも歩き直すことができるのです」というシスター・日吉子(CV:新垣結衣)の言葉が、映像に合わせてリズミカルに流れる本作のために特別に書き下ろされた楽曲に重なっていく。
今回の楽曲提供にあたり作詞/作曲を務めた「Mr.Children」の桜井和寿は「この映画の主人公たちは焼き上がる前の陶器のように、少し力を加えただけで壊れてしまいそうなくらい繊細に思える。言い換えれば、柔らかくしなやか」と本作の主人公たちの印象を語るとともに、「主人公たちにはその繊細さのまま、その柔さのまま、しなやかに強く飛び立って欲しい。そんな歌でありたいと、願いを込めてレコーディングさせてもらった」と主題歌に込めた想いを明かしている。
また楽曲を聞いた山田監督は「滲んでぼやけた雲の隙間から、ぱっと光が差し込んできたみたいでした。まぶしくて、でも輪郭がはっきりとしていて、なんだかとてもビビットな色味の音楽だと感じました。だけど、もう一度聴いてみると今度は曖昧な色も見えてきて、いろんな色の集合体がこの曲を形作っているんだな、と夢中になって何度も再生ボタンを押しました」とコメント、映画のテーマ・“色”にピッタリの楽曲提供に喜びを語る。
川村元気プロデューサーは「『きみの色』の少年少女たちが感じていること、彼らが小さな町で楽器を奏でながら見ている世界を、音楽で表現してくれるアーティストを探した時に、『大人のような子供たち』と称するバンド以外に思い当たりませんでした」と、今回のオファーへの想いを語った。
なお、本作は世界最大規模のアニメーション映画祭・アヌシー国際アニメーション映画祭での長編コンペティション部門出品、そして上海国際映画祭、金爵賞(Golden Goblet Award)アニメーション部門にノミネートされている。
『きみの色』は8月30日(金)より全国東宝系にて公開。