桃井かおりの兄が96才母の介護告白、知られざる「家族物語」

6月8日(土)7時0分 NEWSポストセブン

桃井家では、兄が男手一つで母親の在宅介護を引き受けていた(時事通信フォト)

写真を拡大

《母は大人だ。。96歳なんだから当然と言えば当然だけど、昨日は一日中俺と気まずい雰囲気でいたのに、今日は朝からシャツも着替えて明るい顔で店に入ってくる。そして昨日泣いたことなんか忘れたかの様に老老ブレックファースト(ゴボウ天WITH大根おろし&かいわれ、納豆、なすの漬け物、海苔、しじみの味噌汁)を美味しそうに食べてくれる。私の中に後悔と感謝が生まれる。もうこれ以上加齢臭について云うのはやめようか?》


《母の入れ歯はまだ見つからない。念の為、今日ももう一度室内を探してみたけど、どこにもなかったもんだから今日も母の老老ブレックファーストは鮭粥にヨーグルト、老老ディナーはたぬきうどんに寄せ豆腐なんて、殆ど流動食》


 ほぼ毎日のように更新される長文のブログ。そこには、年老いた母の介護に悪戦苦闘する様子が自嘲気味に綴られている。


 このブログの主は桃井章さん(71才)。桃井かおり(68才)の実兄である。


 唯一無二の存在感を放つ国際派女優の桃井かおりは、才能にあふれる家族のなかで育った。父の真さんは国際政治学者として、母の悦子さんは芸術家として名をはせた。かおりには兄が2人、弟が1人おり、長男の章さんは現在も脚本家として活躍中だ。


 父の真さんは2004年に他界。それを機に、かおりは米・ロサンゼルスに移住。ここを拠点に多数の映画に出演し、監督業でも手腕を発揮した。さらに、ロスに大きな一戸建てを購入。2015年には長年事実婚状態だった2才上の音楽プロデューサーと結婚し、悠々自適の生活を送っている。


 一方その頃、都内の桃井家では、章さんが母親の在宅介護を引き受けていた。


「章さんは、3回の結婚と離婚を経て、現在は独身。お母さんは96才ですから、身の回りのお世話はやはり必要です。章さんが男手一つで、お母さんの介護をするのは並大抵のことではないでしょう」(桃井家の知人)


 数々の著名人と浮き名を流し、“恋多き女”として知られたかおりだが、意外なことに、ロスに移住するまでは父母と同居していたのだという。


「かおりさんは、若い頃、ニューヨークや八ヶ岳の別荘に住んでいた時期もありましたが、結局は家に戻り、お父さんが亡くなるまではお母さんと3人で暮らしていたんです。だから、ロスに行ったといっても、かおりさんが東京に戻ってきてお母さんを見るものだとばかり思っていたんですが、章さんだったとは…」(前出・桃井家の知人)


 章さんのブログには、仕事関係の話も出てくるものの、ほとんどの内容が朝から晩まで介護に追われる様子だ。


 それによれば、章さんは母の体を気遣い、手作りの朝食や夕食を用意。まめに買い物に行き、母の好物を購入するなど、食事に心を砕く様子が記されている。


 また、母の加齢臭が気になるため、嫌がる彼女を説得し、毎朝風呂を沸かして入浴させているという。自宅はビルになっているため、台所のある階と風呂のある階、母の部屋を何度も往復しなければならないのも70代の章さんにとっては負担のようだ。加えて、勘違いや物忘れが多い母との噛み合わない会話にいら立つ様子も描写されている。


 ブログには、2人の弟が手伝いに来る様子が書かれていることもあるが、そこに「妹」が登場することはない。


◆きょうだい間で頻出 介護の分担トラブル


 内閣府の「平成30年版高齢社会白書」によれば、要介護者と同居している主な介護者のうち60才以上は、男性は70.1%、女性が69.9%。これは、老老介護がいかに多いかという現実を物語っている。


 さらには、要介護者の高年齢化に伴って、「高齢の子供が高齢の親を介護する」という、“親子間の老老介護”によって共倒れするケースも続出。


 ならば、きょうだいがいれば親の介護負担を分け合えると思いきや、その存在がかえってトラブルのもとになることもある。


 親が元気なうちから介護体制を決めるなど、助け合えればよいのだが、それは稀なケースだ。たいていは親の近くに住んでいる人、離婚や未婚などによって家に残っている人がなし崩し的に介護を背負う傾向がある。


 金銭面のトラブルも無視できない。親に財産がなければ、介護にかかる費用をきょうだいのうち誰が負担するのかという問題もある。親の介護のために仕事を辞め、生活に困窮する“介護破産”も社会問題化している。


 介護によって人生を奪われる──そのしわ寄せをきょうだい皆が等しく食うならまだしも、誰かひとりだけ背負うとなれば、きょうだい仲の悪化につながるのも無理はない。


 しかし、桃井家の場合は、事情が異なるようだ。


「章さんもお母さんもかおりさんのライフスタイルを尊重しています。現在の介護生活に入る前に、きょうだいで相当話し合ったそうです。介護する側が疲れてしまわないよう、これまでの生活を極力変えないようにしたいと。そのなかで、できる限りのことをしていこうと決めたようです」(前出・桃井家の知人)


 母の介護ときょうだいの関与について、章さんに聞いた。


「母と暮らすようになったのは今から5年前。母が犬の散歩中に転び、大腿骨を骨折したことがきっかけです。2人の弟は施設に入れることを望みましたが、ぼくと妹は自宅がいいと思っていた。施設に入ると途端に認知症を発症すると聞くし、母は人づきあいが好きな方じゃないので。


 それで妹から、“所有するビルの部屋を空けるから、母と一緒に住んでくれ”って提案されて。実はぼくが経営していたバーが潰れて妻にも逃げられて、お金もなかったから、時期がよかった(笑い)。母は90代にして、認知症でもないし、大腿骨骨折後にひとりで歩けるまでに回復したので、結果よかったと思います」


──弟たちとは揉めた?


「施設に入れるかどうかで議論になりましたが、今は理解してくれています。次男は医学博士で母の健康を見てくれているし、三男は後見人でお金の管理をしています」


──かおりさんとの関係は?


「20年近く前に、ひょんなことでけんかになり、絶縁状態でしたが、妹が“もう一回きょうだいしようよ”って言ってくれて、今では普通の関係です。妹は母のことを気にして頻繁に帰国してくれるし、ぼくが毎日のように母のことをブログで書くのは、妹への“報告”という意味もある。きょうだいそれぞれが、できる形で母を支えています」


 そう話す章さんは、最後に笑顔でこう付け加えた。


「自分たちがやっていてなんですが、母みたいな老後はいいなって思いますよ」


※女性セブン2019年6月20日号

NEWSポストセブン

「桃井かおり」をもっと詳しく

「桃井かおり」のニュース

トピックス

BIGLOBE
トップへ