トランプ氏堪能「アイダホ産じゃがいも」、本当は国産だった

6月8日(土)7時0分 NEWSポストセブン

東京・六本木の炉端焼き店で夕食を共にするトランプ米大統領夫妻と安倍首相夫妻(共同通信社)

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 令和初の国賓として来日したトランプ大統領を、これでもかというほどの豪華接待で出迎えた安倍政権。ところが帰国後、その“おもてなし”にある疑惑が持ち上がっている。


 5月26日の夜、トランプ大統領は大相撲観戦後、安倍首相と六本木の高級炉端焼き店を訪れた。米ハリウッドスターも訪れる人気店で、店員が大きなしゃもじに載せ、「じゃがいもでーす」と差し出す様子がテレビで映された。このとき話題になったのは、そのじゃがいもの「原産地」。たとえば、当日夜の某局情報番組の解説はこうだった。


「提供されたのはアメリカ・アイダホ産ポテトのじゃがバター。トランプ大統領のアイダホ州の選挙地盤を意識しての安倍総理のおもてなし。トランプ大統領は素晴らしい夜になったとコメントしました」


 ほかにもいくつものテレビやスポーツ紙などが、同じように「アイダホ産のおもてなし」を取り上げた。ところが、このじゃがいもに“産地偽装”の疑いがあるという。炉端焼き店の常連客が明かす。


「トランプ大統領が来たあと、さっそく店に行って例のじゃがバターを注文したんです。で、『これはトランプさんが食べたあのアイダホ産のじゃがいもですか?』と聞いたら、お店の人は笑って『ウチは国産が売りの店。海外産のものを使用することはまずない』って」


 話は続く。


「びっくりして詳しく聞いてみたら、お店の人曰く、『4月頃に外務省からアイダホ産のじゃがいもを使ってほしいとオーダーされて、色々と探して調達しようとしたけど、結局間に合わなかった。外務省を通じて安倍さんにそう伝えてもらったら、“国産でもいい”とのことだったのでそうした』と言っていました」


 本誌は店に聞いた。


──アイダホ産のじゃがいもを用意したと報じられていたが?

「ええ!? 国産ですよ? (厨房に呼びかけ)お〜い、トランプ大統領に出したじゃがいも、国産だよな? (厨房から「はい!」という声が聞こえる)うん、国産です」


──でも、テレビでは「アイダホ産」って……。

「そうなんですか? こっちじゃわからないですね……」


 外務省にも確認すると、「(アイダホ産という報道は)間違いです。調整の過程は申し上げられませんが、トランプ大統領に提供したのは北海道産のじゃがいもです」と回答。意外なほどあっさりと、“メイド・イン・ジャパン”だったと認めるのだ。


 では、いったいなぜ「アイダホ産」が独り歩きしたのか。


 テレビ局スタッフに聞くと、「政治部の記者が官邸経由で『じゃがいもはアイダホ産のものを出す』という情報を聞いてきたから、そういう解説をしたんですが……」と困惑した様子。


 内情を知る官邸スタッフが、この“誤情報リーク”の舞台裏を明かす。


「外務省がトランプ大統領へのおもてなしとしてアイダホ産のじゃがいもを使ってもらうというアイディアを出してきたので、『これは面白いじゃないか』と政府高官の一人が親しい記者たちにすぐにしゃべってしまった。


 その後、結局調達できなかったと外務省から報告があったんですが、当の高官は『もうメディアにアイダホ産を使うって話しちゃったから』と軽く受け流すだけ。それで、情報が訂正されることがないまま流れてしまったのだろう」


 総理官邸報道室にぶつけると、「事実関係は承知していません」と言うばかりだった。


 炉端焼き店の店主によると、「トランプ大統領には、北海道産であることを説明した」という。となれば、アイダホ産と思い込んでいたのは報道で知った視聴者だけ。いわば「官製フェイクニュース」に騙されたわけで、さすがに“ホクホク”としてはいられない。


※週刊ポスト2019年6月21日号

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