小林幸子、「思い込みは捨てる」芸歴50年を支えるハングリー精神

6月10日(日)7時45分 クランクイン!

TVアニメ『Cutie Honey Universe』小林幸子インタビュー

写真を拡大

 「変われるなら変わって、時代についていきたいですよね。だから大変です」。芸歴50年越えの大ベテランとは思えないハングリー精神を笑顔とともに明かすのは、歌手の小林幸子だ。放送中のアニメ『Cutie Honey Universe』にて、悪の組織「パンサークロー」の首領・パンサーゾラの声優を務めることでも話題の小林に、サブカルチャーとのコラボレーションを積極的に行ってきた背景や、若手時代のエピソードについて話を聞いた。 役どころについて「菩薩的でそんなに悪くないキャラクターなんですが、少し怖そう」と笑う小林は、「どこかに凄味があるというか、大きくて包み込む感じ」を意識してアフレコに挑んだと振り返る。50年にわたって愛されてきた『キューティーハニー』については、「老若男女、ワクワクする映像だったり、ちょっとHだったりとか。いいじゃないですか。キューティーハニーみたいなナイスボディだったらいいなあ」と白い歯を見せた。

 永井豪の原作を基にした作品では、過去に実写版『デビルマン』にも出演した小林。デビューから54年というキャリアの中では、ニコニコ動画やコミケへの参戦など、積極的にサブカルとのコラボを実現してきた。大御所らしからぬ貪欲さの源を聞くと、「楽しいですから。やったことがないことは、どんどんチャレンジしてみたいんです。また、不思議なくらいにお話しをいただくんですよ(笑)」と答える。「垣根がある故に躊躇することって、一杯ありますよね」と考えを明かす小林は、「思い込みは捨てようと。年齢やキャリア、何をやってきたのかという思い込みを捨てて、自分の思い付きや、やりたいと思ったところに入ることができて、ダメなら辞めればいいだけの話」と柔軟なスタンスを明かす。

 歌謡界で確固たる地位を築いて久しい小林だが、「歌手になろうなんておこがましいことは思ったこともない子供だった」とのこと。少女の転機となったのは、お祭りやのど自慢で美声を披露していた小学校4年生の時だ。音楽好きの父が勝手に応募した素人歌まね番組に出演して、古賀政男先生にスカウトされデビューした。小林は「官製はがき、当時は5円ですよ。安いきっかけ」と微笑む。 新潟から東京へ上京し、デビュー曲は大ヒット。しかし「天才少女歌手と持て囃されたのに、1年でぱたっと売れなくなったんです」と苦難も経験。「可愛がってもらうにはどんなことをしたらいいんだろうと芝居をするわけです。大人の顔色を見る子供でした…」と思いを馳せるも「今となっては、物凄く勉強になったと感じています」と感慨深げに語る。

 そんな小林がキャリアを送る中で大切にしてきたのは「諦め」と「覚悟」だそうで「『諦める』の語源は、明らかに極めるということなんです。ダラダラやって疲れて諦めるのは、自分が弱いだけの話で、本当に諦めるというのは、『ここまでやってやり切ったんだけれども、自分ではもうできない』と感じることなんです」。

 「大きいことも小さいことも一緒で、全てそう。今日のお仕事を受けるのも、ちゃんと覚悟してから、きちんと話そうと思いました。そういうことが大事だと、私は思います。いつもステージをやっていて、『ああ、歌い切っちゃったな。明日は声が出なくなるかもしれない』と思っても、『いいや!』と思うんです。次の日には困ったなと思うんですけど、それが困らない。声が出るんです。いや、出るんじゃなくて、出すんです(笑)」。自分が楽しむとともに、観客を楽しませるエンターテイナーとしてのひた向きな姿勢が滲み出る小林の言葉からは、50年以上にわたって芸能界の第一線にいる理由が伺えた。(取材・文:岸豊)

 TVアニメ『Cutie Honey Universe』は、TOKYO MXにて毎週月曜19時放送。ほかAT‐X、J:COMテレビ等にて放送。

クランクイン!

「小林幸子」をもっと詳しく

「小林幸子」のニュース

トピックス

BIGLOBE
トップへ